池上彰のアフリカビジネス入門

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ナイジェリア女子生徒集団拉致事件・・・
犯行グループが拉致をしておいて感謝しろという主張をするのは・・・
200人以上の女子生徒が一度に拉致されましたが、未だにひとりも見つかっていません。
犯人はイスラム過激派”ボコ・ハラム”(西洋の罪(禁止))。
国内の学校を襲い、一度に200人以上の女子生徒が拉致したのです。
事件から1か月以上経つものの・・・ナイジェリア政府は解決の糸口を見いだせていないのです。

おまけにその女子生徒を、隣国に売るという。。。
こんな野蛮なことをしておきながら、感謝をしろと主張するのは???
ここには世界の問題が詰まっていました。

ナイジェリアは・・・アフリカ最大の経済国・・・つまり豊かな国です。
石油が良く出る国・・・人口1億7000万・世界7位の国です。
これからもっと発展する国なのですが・・・国家の歳入の8割が石油の収入です。

貧富の差が激しく・・・
石油は出るものの、一部の人が独占してしまっています。
政府の腐敗も関係しているそうです。
豊かな人は、週末ヨーロッパに買いものに行くぐらいですが、実際7割の人が食事も満足にとれていません。
頭が良くても家が貧しければ勉強もできない・・・という状態です。

石油が出たことによって・・・かえって貧富の差が出来てしまったのです。
貧しいところでは反政府ができることが多々あり、貧富の差だけでなく宗教対立も出てきています。

ナイジェリアはもともとソコト帝国で・・・20世紀初頭までイスラム教の国家でした。
ソコトが滅ぼされ・・・イギリスの植民地となりキリスト教となったのです。
ここにイスラム教VSキリスト教の対立が出て来ました。

もともとイスラム教の国に入ってきたキリスト教。
犯行グループであるイスラム過激派”ボコ・ハラム”は、キリスト教を嫌っていました。
西洋式の教育を受けていた女子生徒がターゲットとなり、拉致されてしまったのです。
もちろんイスラム教が問題なのではなく、ボコ・ハラムの偏った考え方が問題なのですが。。。

ポイントは、女子高で・・・拉致されたのが女子生徒だということ。

イスラム教は女性を大切にする
      ↓
女性は家庭で大事に保護しよう
      ↓
女の子が学校に行くなんてとんでもない
      ↓
学校に行くと、欧米風の間違った教育がされてしまう
      ↓
そんな学校は潰してやる
      ↓
   学校襲撃

女子生徒たちは???
イスラム教徒に改宗させて・・・感謝してもらってもいいくらいだ!!
ということなのです。

政府には、統治能力が弱く・・・
取り締まれないという現実があります。

ボコ・ハラムは、女性は結婚して家庭に入るのが幸せだと考えています。
学校に通っているぐらいなら、結婚した方が良いと思っているのです。
ボコ・ハラムは、仲間の釈放を要求しています。
政府は釈放に応じないので、女子生徒たちの行方はわかっていません。

ボコ・ハラムはキリスト教を嫌っていますが、そのキリスト教も、そしてイスラム教の本当の教えさえも教わっていません。
教育が行き届かないことが、間違った答えを導き出し、その答えが教育を排除しているのです。

女生徒たちが無事に帰ってくることを願ってなりません。


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