そうだったのか!日本現代史 [ 池上彰 ]

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中国の失敗と発展・・・
中国現代史は、・・・反日のルーツは天安門事件に始まります。

中国のインターネットで”六四”と検索しても出て来ません。
6月4日・・・天安門事件の日の隠語です。
中国当局は、この事件のあったことを闇に葬りたい・・・若者たちに知られたくないのです。

どうして出てこないのか??

中国にはサイバーポリスが5万人以上いるとも言われています。
ネット・ブロク・ツイッター・メールなどを調べていて、「六四」「天安門事件」などのキーワードが出てきたら直ちに削除しているのです。

そして。。。
天安門事件や民主化のことをつねにブログにアップしていると拘束されます。
なので最近の隠語は「5月35日」となっています。
これも削除対象となっています。
で・・・「8の2乗」になったものの・・・これも気付かれ、削除対象になってしまいました。
厳しい言論統制がされているのです。

1989年6月4日が天安門事件です。
その少し前・・・中国で民主化運動が活発になってきていました。

その頃、ソ連のゴルバチョフ大統領が民主化を進めていました。
長い間、睨み合っていたソ連と中国が歴史的な和解をする為に、ゴルバチョフが中国にやってくることになりました。
それを世界中のメディアが取材したいと、中国側に申し入れしたのです。
当時の中国は、海外メディアを入れることはほとんどなかったのですが、この時は受け入れよう・・・となり、海外から多数のメディアが北京に取材にやって来ました。

中国の若者たちは、この民主化運動を世界に発信してもらおうと考えたのです。
メディアがあれば弾圧されないだろう!!と、天安門広場に大勢の若者たちが集まってきて座り込みをし、民主化運動を求めたのです。
共産党の支配には反対せずに、汚職や格差社会の改善を要望する運動だったのです。

中国政府は軍隊を使って弾圧します。
中国の軍隊・・・中国人民解放軍は、世界的にも珍しく国家の軍隊ではなく、中国共産党の軍隊です。
なので、国の言うことを聞かないで、中国共産党の言うことだけを聞きます。
学生の排除に向かいます。

戦車の前に立ちはだかるひとりの学生。。。

tennannmonn1















これは勇気ある有名なシーンですが。。。
この学生は軍隊によって連れ去られ・・・行方がわかっていません。


全国から集まった学生たちが民主化を求めて集まったのですが。。。
tennannmonn















軍隊によって制圧されてしまいました。
学生の民主化運動は、中国共産党の統治のあり方に対する異議申し立てでした。
中国のTOPや幹部たちは、だれも選挙で選ばれていません。
選挙が存在しないのです。
各国のリーダーは、国民の選挙によって選ばれています。だからこそ、正当性があるのです。
中国は???
正統性が問われたのです。
共産党の危機が・・・??
ここから中国の”一大愛国運動”が始まるのです。

「国を愛しなさい」「中国共産党を愛しなさい」
かつて・・・日本の軍隊によって中国が蹂躙されていた・・・それを共産党が追い出した・・・
だから共産党が中国を統治する正統性があるのだ!!という言い方をしたのです。

「愛国運動⇒日本がいかに酷いことをしたかを宣伝⇒反日教育」となったのです。
中国の若者たちが、昔から反日だったわけではなく、天安門事件を教訓にした中国共産党が、徹底的に共産党が素晴らしいという教育をし、結果的にそれが反日教育となったのです。

中国の反日のルーツは天安門事件だったのです。


ここまで来た中国の現代史は??
1949年10月1日に中華人民共和国ができます。
毛沢東が建国を宣言したことに始まります。
毛沢東は、大躍進政策をとります。

daiyakusinn


















当時中国はソ連と仲がよく・・・
1957年に、ソ連のフルシチョフ第一書記は「15年以内にアメリカを工業生産で追い抜くと宣言しました。
社会主義の方が優れている??
中国はソ連よりも貧しい・・・ソ連が15年でアメリカを抜くと言うなら、中国は15年でイギリスを抜こう!!と宣言したのです。
そのうち、「15年ではなく、5年でイギリスを追い越してやる!!」となるのです。
それが大躍進政策なのです。
どうしてイギリスは世界第2位の工業国なのか???
当時のイギリスは鉄鋼生産が盛んで世界第2位の工業国だったのです。

イギリスに追いつき追い越すためには、中国で鉄鋼生産を高めればいいんだ!!
全国をあげて鉄鋼生産に取り組みます。

yakusinn

巨大な製鉄所が必要なのですが、毛沢東は全国の農家が庭先で・・・製鉄所を作ればすぐにイギリスを追い抜ける!!と考えたのです。
農家で鉄を造る・・・これが悲劇を生み出します。


ただ鉄をつくれと命令され・・・
耐火煉瓦をつくる技術がなければ、そもそも鉄鋼生産は無理です。

古い寺院など・・・歴史的由緒ある建物をどんどん取り壊して、その連歌を使って炉を作りました。
石炭も要りますが・・・石炭もないので、山の木を・・・畑の木を全部切って燃料として燃やし始めます。


鉄鉱石がないと鉄は作れませんが。。。
鉄鉱石がない中で「鉄を造れ」という命令だけ・・・目標だけが与えられます。

身の回りにある鉄製品・・・鍋・釜を炉の中に投げ入れます。
鋤や鍬までも・・・
しかし、これで品質のいい鉄が造ることなどできません。
本末転倒なのです。
本業の農業までおろそかになっていきます。
結果的に農業の生産性がどんどん落ち込んでいm/きます。

きちんとした計画のない・・・産業の基盤がない中でしたからといって、経済が発展することはないのです。
経済は上からの命令ではなく、大勢の参加者のいろいろな思惑によって動いていく・・・これが経済行動なのです。



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そうだったのか!現代史(パート2) [ 池上彰 ]

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