花冠の志士 小説久坂玄瑞 (文春文庫)

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遂に第2部の最終回・禁門の変がやってきました。

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が・・・前回も、最終回があるというまでの盛り上がりは特になく・・・
その後の1回分でどれだけ盛り上がるのでしょうか??

来島又兵衛は、いきなり薩摩藩兵の銃撃隊として活躍した川路利良の狙撃で胸を撃ちぬかれ死亡。

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・・・

そんな場面でも、文の場面が入るという・・・感情移入が全くできない状態です。

真木和泉の全く出てこない”禁門の変”に違和感を感じずにはいられない・・・
頭の片隅にそんなことを感じながら、ドラマは進んでいきます。

でもって・・・ドラマの主人公の夫・久坂玄瑞は・・・??

「生きて鷹司邸に入り、生きて天子様へ嘆願する!!」

と、相変わらず鷹司邸に入る事だけを愚直に考えているのでした。

でもって・・・負傷するもみんなのおかげで簡単に鷹司邸に入れてしまうのです。

鷹司輔煕・・・マロなのに度胸あるわね・・・
落ち着いていらっしゃるわ・・・。

懇願する久坂ですが・・・

マロが一番嫌う死とか・・・血とか・・・そんな忌み嫌う穢れで御所や家を汚されたことに怒り心頭!!
足蹴にされてしまう玄瑞です。

これは当然よね・・・。
穢れは一番忌み嫌うわ・・・そのための武士なんだから・・・。

でもって・・・火もまわらない、攻め入っても来ない鷹司邸で・・・
玄瑞が話し出します。

「ここまでじゃ。。。」by玄瑞

と、自分が全ての責めを負うと言い出すのでした。

「あなたは生きねばならぬ人です。」by九一
だから・・・どういった意味で生きなければならない人なんでしょう??
玄瑞の良さが全く出ていないので、命を懸けてまで守らなければならない人だということが解んないんです。。。私。

「お前は高杉を支えてくれ。。。」by玄瑞

と、押し問答している時にひとりの志士が・・・

「最後まで一人でいくなんぞ許しません。
 久坂さんは僕の憧れでした。
 生きるんも死ぬんも久坂さんと共に。
 それが僕の立てた志じゃ・・・!!」

??お!!もしかして寺島??
こんないいシーンまで、玄瑞を尊敬しているという何のフラグも立たないまま一緒に死ぬのでした。

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ほんと、こんなに落ち着いて良いの??
周りも攻め込んでくるでしょう??

イメージ的には切羽詰まって鷹司邸にやってきて・・・それでも追い込まれ、追い込まれ、あっという間に火の手が上がり・・・相手が入ってくる前の自刃!!なんですが・・・そんな勢い全くありませんでした。

九一は元徳様への伝言を伝えることもできずに鷹司邸を出たところで命尽きるのでした。
あ~、全く活躍の出来ないまま死んじゃったよ・・・九一・・・それこそ、無念!!

九一が死んで・・・そりゃあ、敵が攻め入ってくるはずなのに、文を想いだし、思いだし・・・

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「後は皆が志を継いでくれる・・・
 お文・・・約束守れんですまん・・・じゃがな・・・俺は生きたぞ!!」by玄瑞

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??最期の最期まで視聴者の期待を裏切ってくれたのではないでしょうか??
そこはやっぱり、志を遂げることができずに無念!!だからこそ、儚く悲しいのです。
ほんと、こんなキツイ感想、書きたくないんですが・・・


おまけに京で戦になっていることも知らなかった文。。。
家庭菜園でもして夫の帰りを待とうなんてことを久米次郎に話しています。
ここら辺の空気の読めないところが妻として今一つの展開なんですよね・・・。
そして・・・野山獄の高杉にも玄瑞の死の知らせが・・・。

でもね・・・一人一人がキャラだっていないせいか・・・全く泣けないの。。。
この事実には本当にショック。。。

帰ってきた品川から変の詳細を聞く杉家の人々とすみ。
茫然自失の文ですが・・・本当に武士の妻であるならば、凛として・・・「ご苦労さまでした。」みたいな感じで聞いて欲しかった。。。


当たり前ですが、追討令が発せられた長州。。。

久坂家は断絶、養子縁組はなかったこと・・・久米次郎は小田村に帰す・・・そんなお達しがあっても受け入れない文。。。
??今回の元凶は久坂玄瑞。。。知っている人もたくさん亡くなっています。
肩身が狭く、みんなに詫びることはあっても、我を張るのはどうかと思うのです。

久坂家断絶で封鎖されてしまった家。。。
おかしくなってしまった文は、椋梨家へ向かうのでした。

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「なんです?あなた??」by美鶴

「お願いがあって参りました。
 久坂家を無くしてしもうては困ります。
 夫と約束しました。
 久米次郎と私と・・・三人で暮らすと。。。
 久坂の家がなくては困ります。
 あの人に怒られてしまいます。 
 久米次郎は孟子をそらんじてお父上に聞かせると・・・
 やから、私がしっかりと久坂家を構えてお出迎えせんと・・・」b文
 
「ここはあなたの来るところではありません。
 お帰りなさい。」

おかしいでしょう??
あの人をこねな目にあわせたんは寅兄ですよ!!
久坂家の断絶は至極当然であると言い放つ美鶴!!これこそ武家の妻でしょう。

おまけに、藤太にまでしがみついて懇願する文。。。
ここはきっと、文に感情移入して泣くのがあっているのでしょうが・・・これまた藤太の言う方が正論です。

久坂の家がお取り潰しになるのは当然!!と藤太に言われ・・・

「あなた様なんですか? 
 あの人をこねな目にあわせたんはあなたなんですか??」by文。

??本当におかしい・・・そんな文は何か策が浮かんだようです。
紅を引き・・・園山に会いに来ました。

「台場作りではお世話になりました。
 お願いしたいことがございます。」

って・・・お取り潰しとなった家の妻が・・・こんなに簡単に会えてしまう人なんでしょうか??老女・園山。。。

「お文は??」と、妻よりも文の心配をする伊之助登場!!
寅次郎、玄瑞を見殺しにしてしまったことを詫びていますが・・・
これもごく当然というか・・・テロリストみたいなことをしたんだから、伊之助がどう働こうときっとこうなっていたでしょう。

で・・・立ち直りも早く・・・

みんなに園山に、お城で働かせてくださいと、お願いしたと話します。

「わからんからです、なぜあの人が死んだんか。
 解らんままに弔いを??
 そねなこと出来ません。

 なぜ死んだんです・・・寅兄は。。。
 なぜ死んだんです・・・稔麿さんは・・入江さんは・・・
 なぜ死んだんです・・・亀太郎さんは、寺島さんは・・・

 なぜ!!久坂は・・・!!
 だって、あの人は生きると約束してくれた。共に生きると!!
 嫌や、私は受け入れん!!許さん!!
 絶対許さん!!あの人を殺したもんを・・・!!
 なぜ・・・それが解るまで弔ったりなんかせん!!涙も流さん!!
 やから・・・あの人は死んでなんかおらん!!」by文

いやあ・・・なかなかの三段論法です。
が、だったら、巻き込まれた人々は・・・自分の家にやってきて家に火を放たれ勝手に自刃された鷹司家は・・・??
みんな許せやんやろう・・・。
 
「お城に奉公にあがってどねえするつもりじゃ?
 奥に入れば、家にも帰れんのだぞ。」

「構いません。
 小間使いでも下働きでもなんでもやります。
 そうやって政の真ん中でのし上がって、いつか殿さまの御前に出られる時が来たら・・・直にお尋ねします。
 私の大切な人たちが、何故無残に死なねばならんかったんかを・・・!!」by文。

そうせい公・・・さっききょとんとしてましたよ。きっと聞いてもわかんないでしょう。。。
それに、前回会ってましたよね・・・あれも多分、フィクションなんだから、こういうことになるなら会っていない方が良かったんじゃないかしら??
ほんと、文の子孫の方からクレームでないんでしょうか??
心配してしまいます。

で・・・久坂家を守るのではなく・・・久米次郎を小田村家に帰すのね・・・。

「皆さま・・・これまでお世話になりました。
 お別れ申し上げます。」


ほんと・・・妻のたたかいって・・・次回から始まるんではないのか・・・??
 
禁門の変は1864年・・・文が奥に上がるのは1年後ぐらいからだといわれています。
史実としては、元徳様に子が生まれ・・・毛利家のお世継ぎとして教育するために・・・と、園山が文に白羽の矢を立てたとも言われています。

こちらの流れの方が自然だし、お取り潰しになった家の者でなおかつ下士の女性なのに・・・
文が知性あふれる女性だったんだな??と思えて良かったのに・・・
奇をてらい過ぎてるきらいがあると思うのは私だけでしょうか??


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