天下を汝に―戦国外交の雄・今川氏真 (新潮書下ろし時代小説) 中古価格 |
「天正の草履番」ってことで、前回の続きです。
15歳の少年に、戦場や陰謀を・・・とは思いませんが、なんとも戦国時代にしては華のない内容になっていると思います。
副題も、「天皇の料理番」だろうしね・・・
ほんと、オリジナルをリスペクトできていないというか、バカにしているんだろうか・・・??
だって。。。このあまりにも盛り上がりに欠ける内容・・・。
井伊万千代として出世の一歩を歩み出した虎松ですが・・・草履番です。
浜松城の玄関で、草履番をする万千代&万福。
松下ではなく、井伊として家康に仕えたこと・・・それを焚きつけたのは和尚ではないかと、怒って乗り込むしの!!
井伊の再興を嬉しいと思わないのか??という南渓和尚。
井伊を再興する気はないと・・・面倒だと言い出すおとわ。
しのに賛成のようです。
う~ん、家が一番の時代、だからこそ正室以外に何人もの女性がいて、子供を作ることは絶対だった価値観の時代に、どうしてこの考え方になるのか・・・本当に興ざめだ・・・。
その頃、草履番として奮闘する万千代。
常慶は井伊として仕えたことを怒っていました。
松下が万千代の件で家康に訴えてきました。
近藤殿も、疑心暗鬼に陥っています。
それでも、井伊を再興する気はないといいはるおとわ。
本当ならば、万千代の方に当時の常識や正義があるのに、おとわも意固地にも程があると思っています。
常慶が、「井伊にとり迷惑だ」と、万千代を諫めてほしいと言ったので、浜松へ行くこととなったおとわ。
そして・・・この頃、男前の氏真は・・・優雅に京を楽しみ、歌を詠んでいました。
そんな呑気な氏真に文が・・・凍り付く氏真。
「尾張のうつけが、余に蹴鞠をせよと・・・」by氏真
父を殺し、今川を没落させた張本人に・・・どうする??氏真!!
その頃、万千代は、草履の棚を作っていました。
そこへやってきたのはおとわ。
「亡き御方たちは確かに喜んでおるかもしれぬ。
じゃが・・・生き残っておる者たちにとっては、ありがたいとはいいがたい・・・
これは、誰も望んでおらぬ行いではないのか??」byおとわ
「何故、今更そなたに指図されねばならんのだ??
そなたはもう、当主でも何でもないただの百姓ではないか??
ただの百姓に、なぜ、俺が説教されねばならんのじゃ!!」by万千代
そうね・・・ほんと、その通り!!
ということで、当主とはなんだ??
生き残りが望んでもいないのに、生きているものを困らせ、悲しませるのが当主なのか??と、おとわに言われ、怒る万千代ですが・・・。
本当に誰も望んでいないの??
私にすれば、この脚本家の意固地な思いが望んでいないように持って行こうと必死にしているように思えて違和感Maxです。
来たのが直虎と知って、話し合いを持つ家康。
家康には、井伊に対して負い目があるので・・・。
「此度の事、井伊の生き残りといたしましては、松下に顔向けできぬ上に、井伊谷に住む上でもやりにくい事この上なく・・・」byおとわ
「近藤の手前ということか・・・」by家康
「井伊を再興せぬということで、中野や新野を召し抱えてもろうております。
加えて潰れた家の者であるからこそ、通る話が多くございます故・・・」byおとわ
何を言っているのか全くわかりません。
戦国時代から文治政治となったのが赤穂浪士の時代です。
あの頃までは、平気で人を殺して・・・みたいな感じでした。
綱吉公は、犬を大事に・・・とは言いましたが、それだけではなく、人間や動物の命を大切にするように説きました。
そんなころまでは、お家が一番大事で、お家再興は本当に悲願だったんですよ・・・
ま、戦国時代と江戸時代、違うとは思うけど、みんなお家再興のために・・・明智光秀だって、宮本武蔵だって、貧乏浪人しながら仕官を望んでたんですよ・・・。
どこをどうすれば、お家再興を望まない当主がいるというのか・・・
あ・・・おとわは百姓でした。
しかし、納得した家康は・・・
「井伊を助けたかった。
直親殿の時も、井伊に攻め入った時も・・・。
じゃが、助け得るだけの力がなかった。。。
わし自身、その思いから解き放たれたかったというのが一つあるかの。
瀬名の願いというのも大きいかの。
わしは、瀬名を泣かせてばかり・・・
じゃが、一番の理由は、その方が万千代が武将として大きく育つと思うたからじゃ。
松下の跡取りとすれば、皆の目は温かい。
今川の国衆の子、銭で潰れた家の子、あるのは家格だけ。
なれど、あの子は叩かれれば叩かれるほど、奮い立つような気がしての・・・違うか??
この先、万千代が手柄を立てれば、わしはそれなりの処遇をするつもりでおる。
少し大袈裟かも知れぬが、それが、今後の徳川の生き残りをわけることになると思う。
徳川の所帯も大きゅうなってきた。
三河者でのうても実力次第で出世が望める・・・
そう言う歌風を作らねば。。。
万千代は、その先駆けとなる力を秘めておるような気がする。
わしは信玄公のように戦に長けておるわけでもなく、信長公のように天武の才があるわけではない。
その分、人は宝じゃ。大事にせねば!!」by家康
おお!!
家康の懐の大きさが伺えます。
そうそう・・・これを素直にドラマ化してくれればいいのに・・・裏をかいて裏をかいて・・・
本当にわかりにくくなって困るわ・・・
少し前に、万千代の真意を知っていた万福。
「亥之は、このまま奥山を名乗るつもりなのか。
俺は、徳川に井伊を再興してもらうつもりだ!!
誰かのためにするのではない。
己があの日、そう誓ったからだ!!
いつかのう・・・井伊を見事に再興し、ゆるぎない大きな家とし、その時殿にこう言ってやるのだ。
間違いだったといった殿は、間違っておりました。
なれど、殿がおらねば、虎松は今日の日を決して迎えられなかったでしょう。」by万千代
そんなこんなをおとわに話します。
本当に、単純明快じゃないよね・・・この作品。
年寄りたちは面白いと思うんだろうか・・・。
。
「後押ししてくれとは申しませぬ。
せめて、静かに見ていてくれませんか?
殿は我らに、思うように生きよとおっしゃったのですから・・・!!」by万福
それにしても、万福、本当にいい家臣ですね。
この万福がいたからこそ、万千代が大成功するのだという確信は出来ました
万福に、一本取られたな・・・おとわ。
ほんと、最近は、お家再興は望んでいないと叫ぶだけの主人公に成り下がっていたからな・・・
15やそこらの万福の方が大人だわよ・・・。
やっと草履番で努力していることを認めてくれるおとわ・・・ほんと、大人げないわ・・・。
結局何もできなかったことを家に帰って話すおとわ。
なにしに行ったんだか・・・。
常慶も諦め・・・
「話がおかしい」というしのですが・・・
「もうかまわん」と許してくれる源太郎です。
ほんと、みんないい人です。
しのが一番、当時の常識ある人だと思います。
しのは筋を通せと言いますが、許してくれる源太郎なのです。
よくできた優しいかただと、ほっこりするおとわですが・・・
今回も何もしなかったな・・・主人公なのに!!
なのに、突き詰めれば、おとわが蒔いた種となってしまっていました。
主人公を持ち上げ!!ですが、何が蒔いた種なんだか・・・それすらよくわかりません。
その頃、万千代は万福のおかげで必殺技を考案しました。
必殺!!草履手裏剣!!
っと、この技は本当にあったようなので、「え~~~!!」とは、思ってはダメですよ??
日の本一の草履番です。
なので、新しい者を育ててくれということで、やってきたのは松下源太郎でした。
松下の働きを
「井伊の方と今、話しをしおってな。
そなたに代わる跡継ぎを探しておる。
こうなったら、井伊と松下、一体となり進んでいくがよかろうと・・・
これからは、一蓮托生になる。
よい働きを頼むぞ!!
井伊万千代殿!!」by松下源太郎
なんていい人なんでしょう、松下の父上!!
そして・・・仇・・・織田信長の前で舞う氏真・・・。
「織田殿は、徳川の力強き味方じゃ・・・せめてこれくらいのことはせねばのう・・・
これを機に、織田殿の懐に入れればしめたものではないか・・・。
何も、戦ばかりが仇の取り方ではあるまい・・・??」by氏真
おいたわしや・・・と家臣。
信長の前で・・・
「はい・・・心得ましてございます。」
と、華麗に舞う氏真なのでした。
ほんと、カッコいいですね、氏真!!
今まであまり書かれていなかった氏真ですが・・・
去年の武田勝頼も、この今川氏真も、2代目・・・ていうか、強い父に対してお家を没落させてしまった張本人のように書かれがちですが、今年の大河の一番いいところは、この氏真のカッコよさを書いてくれている事かな??っと思います。
ま、万千代はまだ15歳ですから・・・何でもありでしょう。
ただ、徳川四天王となり、西側の目付として彦根に留まる・・・そんな井伊家の基礎ができ始めてきましたよ~~~!!
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