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 お金は商品を買うものですが、そのお金が商品になりました。
オプション取引・デリバティブ取引・・・は、変動相場制になったから生まれた取引です。

世界のお金はドルと固定し、ドルといつでも交換することができる・・・
外国の政府がアメリカ政府に対して「ドルを金に変えて」と言ったら、金と交換していましたが、東西冷戦によって世界各地で紛争や戦争が起き、アメリカは多額のお金を使うようになりました。

朝鮮戦争・ベトナム戦争・・・とてつもないお金を使いました。
世界中のドルの量が、アメリカ本国が持っている金よりはるかに多い状況になってしまいました。

「交換しない!!」と、宣言します。
これをニクソン・ショックと言います。
そして”固定相場制”見直そうということのなりました。

ワシントンのスミソニアン博物館に世界の国の代表が集まって、”1ドルいくらにするか?”という話し合いが行われました。これをスミソニアン体制と言います。
1971年固定相場制によって1ドル=308円となりました。
それも長続きせず・・・固定できなくなって・・・
1973年変動相場制となりました。

そこで損をしないように・・・と生まれたのが、オプション取引・デリバティブ取引です。
これは変動相場制になってから生まれた・・・そして、この時、お金が商品となったのです。
為替レートの変動によって上手く売買すれば、利益を得ることができる!!

「お金を安く仕入れて高く売れば儲けが出る」となったのです。

お金を商品として売買することで、激しく為替相場が動くことになります。
輸出入業者がリスクを少なくしようとして生まれたのが、オプション取引です。

1ドル=100円で商品を取引することを決めても、商品を手渡してお金が入ってくるまで何週間~何か月かかかります。
その間に為替レートが変わってしまうと大変です。
輸出入業者のリスクを少しでも減らしたい・・・ということで、出来たのがオプション取引です。
例えば「1ドル=100円で交換できる権利」を5億円で買ったとします。
商品を売る時点で「1ドル=80円」になっていたとしても商品を「1ドル=100円」で取引できるので、損害がありません。
そして「1ドル=110円」なっていたら、その5億円で買っていた権利を放棄して「1ドル=110円」で取引すれば・・・契約時の5億円は捨てになりますが、「1ドル=110円」なので、5億円の利益が出るのです。

そして・・・このオプションを売り買いする会社が生まれました。
保険会社・オプション価格を売買する会社・・・色々生まれます。
本来は輸出入のために行われていたものが派生して、新たな商品が生まれる・・・それをデリィバティブ=派生「金融派生商品」が生まれたのです。


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