日々徒然~歴史とニュース?社会科な時間~

大好きな歴史やニュースを紹介できたらいいなあ。 って、思っています。

タグ:アメリカ

戦争の20世紀

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第2次世界大戦中、連合国としてともに戦ったアメリカとソ連。。。
戦後処理や復興政策の違いで対立していくようになります。

ソ連は、ナチスドイツから解放された東ドイツで勢力を広め、東欧諸国はソ連の指導下で社会主義圏を形成。

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これに対し、イギリスの首相チャーチルは、“鉄のカーテン”が下されているとソ連を非難します。それと共に、アメリカも対立していきます。

第2次世界大戦中の連合国の異質な存在だった大国ソ連。
ソ連・・・ソビエト社会主義共和国連邦です。
1917年のロシア革命により誕生したソビエト政権を経て、1922年に成立しました。

ソ連が力をつけていく中で、自由主義の代表となってきたアメリカが、経済的にも軍事的にも対抗していくようになります。
宇宙競争をはじめ、あらゆる面で対立していくようになります。
冷たい戦争=冷戦と呼ばれています。

帝国主義のような支配下に置いて植民地化にする(市場と原料を求める)領土を広げることではなく、経済・イデオロギー・・・すべてにおいて違うお互いへの危機感が、“小国が大国によって分断されてしまう”・・・という構図を招くのです。


第2次世界大戦から4年後の1949年NATO(北大西洋条約機構:アメリカを中心とする反ソ軍事同盟)結成。
その6年後、1955年には、ワルシャワ条約機構(ソ連と東欧諸国の8か国による軍事同盟)結成。
世界は、アメリカを中心とする資本主義国家とソ連を中心とする社会主義国家に二分されるようになります。
静かに睨みあうアメリカとソ連・・・
そこで起こったのは・・・朝鮮戦争。

第2次世界大戦後の朝鮮半島は、38度線で南北に分け、ソ連とアメリカが占領。
3年後の1948年にアメリカ占領地域で大韓民国成立。(大統領:李承晩)
同じく1948年にソ連占領地域に朝鮮民主主義人民共和国(首相:金日成)が成立します。

朝鮮は、もともと1910年に日本の植民地となりました。
太平洋戦争が終わり日本の支配が無くなり・・・朝鮮半島をどうするのか?
というときに・・・話し合いの結果、朝鮮を独立国家にすることが決まっていましたが・・・

敗戦間直の1945年8月8日に日ソ中立条約を破り、ソ連が対日参戦します。
満州国・朝鮮に侵攻しました。
1945年2月ヤルタ協定で米・ソ・英の間で密約されたことです。
朝鮮をどんどんソ連が制圧していく・・・これにあせったアメリカは、二つに分けて統治しよう・・・将来的には一つに・・・。

話し合いをしても決着はつかずに、それぞれの主義をもった国が登場してしまいました。
数年後・・・アメリカもソ連も撤退し・・・
半島統一の為に戦い北朝鮮・金日成に対し、ソ連のスターリンは・・・
アメリカとの戦争を危惧して許可しません。
しかし1950年・・・ついに許可をします。

なぜスターリンは北朝鮮の韓国侵攻を許したのか?
①ソ連が核開発に成功
②1949年中華人民共和国成立
③1950年アチソン演説(アメリカ不介入)
1950年、アメリカのアチソン国務長官が行った演説で・・・
アチソン・ライン(不後退防衛線)というのを示します。
これは日本やフィリピンを含むアメリカが責任を持つ郡司防衛ラインのことです。
そこに朝鮮半島は含まれていなかったのです。
必ずしもアメリカの朝鮮戦闘介入を否定したものではなかったのですが・・・


1950年6月北朝鮮が韓国に侵攻。
その数日後、アメリカが参戦。
予想外のことが起こった北朝鮮・・・
アメリカは国連を利用して、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・トルコ・・・国連軍を構成します。
実際はアメリカ軍が主体でしたが・・・。

中国は、人民解放軍を使ってまたもや南下してきます。
丁度38度線で膠着状態になってしまいました。

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大国の思惑によって民族が分断された瞬間でした。
同じ民族同士が血を流し・・・今もまだ国が・・・民族が分断されています。

これは、世界大戦につながる可能性がありました。
マッカーサーは、満州地域を空襲しようとか、原爆を落とそう・・・と、提案していましたが・・・トルーマン大統領は、38度線を守れればいいのでは???
と、意見が相違し、マッカーサーは解任されました。
この時アメリカが攻撃していれば、第3次世界大戦が勃発していたかもしれません。


ベトナム戦争は・・・
ベトナムは、フランスや日本に1945年まで占領されていましたが・・・

1945年9月2日革命家ホー=チ=ミンが、ベトナム民主共和国建国を宣言。
しかし、フランスが戻ってきます。
南部の肥沃な地域が欲しかったようです。
傀儡政権を南政権に作ります。
しかし、インドシナ戦争に負けることとなるフランス。
ベトナム撤退などを定めた条約を・・・
1954年ジュネーブ休戦協定が結ばれます。
統一国家をつくっていこうとなっていましたが、これをアメリカが容認しませんでした。
もし南ベトナムを含むベトナム全土が共産主義になってしまったら???
カンボジア・ラオス・・・他の国々が、共産主義になってしまうことを恐れたのです。

フランスに勝利をおさめながらも、北緯17度で南北に分断・・・

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ベトナム戦争はどのようにして始まったのでしょうか?
アメリカは、もともと支援だけ・・・
北ベトナムが南へ南へと・・・進んできたので、なし崩しに始まってしまいました。
始まったのはいつか分からない・・・というのがベトナム戦争の特徴ですが、1965年に北爆し、本格的な軍事介入が始まりました。
アメリカが南ベトナムを支援し、北ベトナムの爆撃を開始・・・北ベトナムにはソ連と中国がつき、南北の争いは激化していきます。

どんどんアメリカ兵、韓国兵・・・
共産主義化を防ごうとします。
ジャングルを丸裸に!!
枯葉剤をまいて・・・泥沼の戦争を始めます。

勝ったのは、北ベトナム・・・
アメリカは撤退し、北ベトナムの政府が誕生します。
アメリカは、大量の兵を投入しながら、敗れることになったのです。

大国の思惑で始まった戦争でしたが、そこには新しい形の戦いが・・・

ベトナムの民族自決・・・独立戦争でもあり、大国・アメリカとも戦っていく!!
アメリカ・日本でも反戦運動が起き、アメリカ・ソ連・中国などの大国の思惑も外れたものになっていきます。


当時の社会では、社会主義・・・共産主義化・・・などを持っていたソ連と、自由主義のアメリカ・・・今では考えられないイデオロギーの戦いがそこにはありました。


なぜ冷戦下で戦争が起きたのか?
戦争とは、大国の思惑によって引き起こされます。
大国が大きく変わらなければ、これからも連鎖していく・・・
その連鎖はなかなか止めることは出来ません。

20世紀は、大国の思惑と、戦争を支持した民衆の悲劇の時代でした。

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池上彰 世界を行く2011 ~アメリカ・シェールガス大国の現場~
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一面の草原地帯に大きな機械が・・・。
そこは、新しい天然ガスを取り出すための井戸を掘っている場所です。
革命を起こした天然ガスの採掘現場です。
従来の天然ガスとは違う新しいシェールガスを地下から掘り出すための井戸を掘っているのです。

シェールガスと従来の天然ガスの違いは?

従来のガスは、地上から穴を掘れば必然的に出てくるものです。
シェールガスは、シェール層の中に薄く閉じ込められているガスの事です。
シェール層とは?
シェールとは、頁岩の事です。ミルフィーユ状のところに薄くたまっているのです。

今までは、ガスがあることは解っていましたが、取り出すことが出来ませんでした。
ところが、最近取り出す技術が開発されました。

この新しい技術とは・・・
一旦穴を掘って、シェール層までたどり着いたら、
シェール層に沿って掘る技術と水圧でひび割れを作る技術を使って採掘するのです。

アメリカのREX社が運営しています。


垂直に掘ること2.5キロメートル。その後、シェール層に沿って1.5キロメートル。パイプをどんどん繋いでいきます。
一つの井戸を掘るのに使用するパイプは約450本。
ドリルの先にはダイヤモンドがついています。

これには、日本で最初にシェールガス開発に着手した住友商事も出資しています。
シェールガスの魅力は・・・。
従来の天然ガスは、あると思って掘っても実は無かったり、少ししか出なかったり・・・ということが多々あります。大変ハイリスクな事業と言われています。

しかしシェールガスは、地層に広くガスが分散しているので、どこを掘っても空井戸がないというところが投資をしやすく魅力的なのです。

おまけに、シェールガスの埋蔵量が大変大きなものだと分かってきました。
このガスをLNGとして日本に輸出する可能性も十分に出てきました。
アメリカ政府の許可が出つつあるという状況です。

では、シェールガスはどのくらいあるのでしょうか?
ペンシルバニア州・ニューヨーク州・オハイオ州・ウエストバージニア州・・・日本の本州と同じくらいの埋蔵量があります。
その他にも、埋蔵が確認されている場所が沢山あります。アメリカは、シェールガス大国なのです。

今世界では、エネルギー革命が起きつつあります。

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2011年に行った、世界を教えてくれます。

はじめは・・・日本人の知らないアメリカ。

ワシントンD.C.とは?ワシントン・コロンビア特別行政区のことです。
アメリカ50州の中のどこにも属していないということです。

もともと13の州から出来たアメリカ・・・周辺の週に土地を提供させて作ったのがワシントンD.C.なのです。
ここには、自由を求めて様々な人種の人が暮らしています。

アメリカと、宗教のつながりを知らべるためにやってきたのは、ジェファソン記念館。
トーマス・ジェファソンは、アメリカ第3代大統領で、独立宣言の文章を起草した人です。

建国神話の一つとして存在し、「独立宣言」の文章には、「私たちは平等に作られている」「創造者によって」と、神の下に・・・書かれています。
宗教国家の原点が、ここにはあります。

国民の多くは、神を信じています。
都会のワシントンでも90%の人が神を信じていて、聖書を一言一句信じている人は34%、進化論を信じていない人さえもいます。


宗教国家アメリカを象徴する地区が、ケンタッキー州にあります。ここは、聖書を信じている人の多いところです。
そこには、「創造博物館」があります。
キリスト教団体「アンサーズ・イン・ジェネシス」のもので、団体は、創造論の宣教を目的とした会員数30万人を超える団体です。

総工費31億円「クリエイション・ミュージアム」神様によって世界が作られた、それを証明する博物館です。
旧約聖書によると、宇宙が出来てから、6000年も経っていないということになっています。
恐竜の模型があります。恐竜は、6500万年前に絶滅したといわれていますが・・・約6000年前に神様が、全ての行けるものをおつくりになったので、人間と恐竜が一緒に暮らしていたはずだ!!ということになります。
人間と恐竜が共存しています。

旧約聖書がジオラマになっています。モーゼの十戒、イエスの復活も、新約聖書を書いているところなど、こうやって歴史的事実があったと、解りやすく示しています。

アダムは土くれから誕生しています。エデンの園で、アダムが動物と楽しく、しかし、恐竜もいます。すべての生き物はベジタリアンなので、楽しく暮らしていました。

蛇にそそのかされたイブは、アダムと禁断の果実を食べて。。。神の怒りをかってしまうところも展示されています。

ノアの方舟も。キリンの次に恐竜が乗っています。
進化論のように枝分かれして人間になったのではなく、神によって作られたと書かれています。

また、グランドキャニオンも・・・
私たちは、氷河によって削り取られて、川が侵食して大きな谷が出来た、何万年もかけて・・・というのが地質学の常識ですが、ここでは、噴火とか地層が動いたことによって一日で出来た。ことになっています。


どうして、このような博物館を作ったのでしょうか?
それは、世界中の人々に、聖書には、世界の歴史の真実の姿が書かれているという事実を知ってほしいという気持ちからだというのです。
つまり、全て信じています。

オープンから4年で来場者120万人以上。やってきた人は、創造論者です。もちろん、聖書が正しいし、信じています。

そこに来ている人の中には、学校に子供を行かせていない人もいました。
学校で教えてほしくないことがあるため、ホームスクールにしているのです。その数は増えていて、アメリカ中で100万人以上と言われています。

これが、聖書を信じている人たちがまだまだいる、私たちの知らないアメリカです。
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アメリカのニューヨーク五番街にユニクロが出店しました。

世界一の高級ブランド街で、ファストファッションのユニクロがなぜ?

1%VS99%の戦いが始まりました。そんな激変するアメリカ経済を教えてもらいました。

アメリカの”反格差デモ”その裏事情とは一体なんなのでしょうか?それは、アメリカの上位1%の富裕層に、アメリカ全体の40%の富が集中しているということなのです。

このデモを行っている人たちは、自分達はその反対、つまり99%側の不公平な立場に置かれていると言っているのです。


ウォール街の給料は、平均年収推定2800万円、ゴールドマンサックスCEOの年収約11億2800万円・・・。アメリカで広がる貧富の差は酷いのです。

ズコッティー広場が、反格差デモの拠点となっています。その主役は、今まで貧しいとされてきた黒人ではなく、白人たちという驚きの実態があります。

恵まれたイメージのある白人が・・・。ホームレス支援団体の炊き出しに白人の姿も目立ちます。これが、貧富の差の実態でした。

国から発行されるフードスタンプ(食料を買うことのできるプリペイドカード)の受給者は、4500万人、国民3億2000万人の7人に1人がもらっている計算になります。その人たちが、貧困層なのです。

この矛先がウォール街に向いているのです。ここに、1%の富裕層、金融のTOPに集中しているのです。富裕層1%、中間層84%、貧困層15%ですが、この中間層の人たちが、貧困層に入っていっているのです。

中流の人たちがなぜ?

1980年代からアメリカの製造業が海外に移転。いわゆる空洞化現象が起き、人々の労働機会が失われていきました。

また、ITの発達で、インターネットを使ってアメリカ国内の仕事を、海外に移転することができるようになりました。

つまり、ホワイトカラーの仕事も失われていったのです。

ここに、資本主義の本質があります。自由競争をやっていると、勝つ人が少なくなって・・・頂点が小さくなってしまうのです。

そうして、若い人が最も打撃を受けている現実があります。

反格差デモの裏側にあるのは、”第二のサブプライム爆弾”学資ローンの貸出しです。アメリカでは、学生達の借金地獄がありました。

1年間で1000億ドル(約8兆円)の貸出しがあります。この、学資ローンの貸し出しは、特別なことではありません。アメリカでは、学生本人がお金を借りて大学に行くのが当たり前なのです。

そのローン7割が利用していて、ひとり約2万5250ドル(200万円)も借りています。

全米で、約9200億ドル(約73兆円)あり、クレジットローンの貸出残高を超えています。

22歳~24歳の失業率は14.7%。卒業しても、ローンの返済の出来ない人が沢山いるのです。

学資ローンが抱える問題は、サブプライムローン問題と非常に似ています。さらに増えると、アメリカ経済に与える影響は大きいのです。

そのローンは、10ほどのローンが複雑に組み合わさっていて、2%の金利から8%のものまであります。それは、学費の高騰に加え、政府系ローンではまかないきれない分が、民間の金利の高いローンにまで及んでいるのです。

そして、仕事に就けない卒業生達。学資ローンの債務不履行が増えてきているのです。

そこには、まさにサブプライムローンで無理してマイホームを買ったように、無理して大学に行かせる家庭が増えたという現実がありました。

未来予測・・・

それでもアメリカは立ち上がる!!
その理由・・・
①逆張りの発想をする・・・景気が悪いことをチャンスにして起業するものが増える。
②アメリカに海外から優秀な人が集まる・・・新しい技術が入ってくる。

アメリカは、建国240年ぐらいですが、ずっと実験を繰り返してきました。絶えず新陳代謝があって、ダイナミズムを起こしているのです。

では、日本は?

若い人が、新しい発想を持って、新しい物を作らなければ・・・新しい製品を作ることのできるチャンスを与えることが大切だということでした。

バブル時代に青春を過ごしてきた私には、申し訳ない感じがします。
社会主義も駄目になりましたが、資本主義も終焉を迎えるのでしょうか?
娘が大きくなる頃までには、景気が回復していますように・・・。

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~歴史を知ればニュースがわかる~

「キューバ危機と核開発競争」です。

なかなか前へ進みませんが・・・。

これは、キューバ危機と今に繋がる核開発競争についてでした。

これは、世界が核戦争の脅威に晒され、核戦争の寸前まで言った事件です。

現在、アメリカとキューバは仲が良くありません。なのに、アメリカ軍・キューバにグァンタナモ基地があります。不思議なことですが・・・。

このグァンタナモ基地、最近大きなニュースとなりました。アフガニスタンのタリバンや、アルカイダ、テロの容疑者、多くの捕虜をここで尋問していたのです。

何故ここか?アメリカ国内では、被告の人権が守られないといけないので、国内法が適用され、弁護士がつかなければなりません。が、これは、アメリカには都合が悪かったのです。

2001.9.11以降、アルカイダやテロの容疑者を次々に捕まえ、ここで尋問しました。拷問などは出来ないという建前でしたが、アメリカ人ではなく、エジプトなどに引き渡していたのです。

オサマ・ビンラディンのアジトも、ここで捕虜が自白し、証言に基づいて探し出したのです。想像の域を出ませんが、体に痕の残らない、24時間水攻め、24時間明るい、24時間大音響のロック、と、精神を拷問したのかも知れません。

オバマ大統領は立候補した時、このグァンタナモ基地を閉鎖しようとしましたが、国内では「このテロリスト達はどこに行けばいいのか・・・」釈放には出来ない。。。結論の出ないまま、捕虜は今でも拘留されています。

1962年10月、キューバ危機が起こります。
アメリカはキューバを領空侵犯し、高高度を偵察機が飛んでいました。そこで撮った写真には、ミサイル基地の建設が行われていました。

調べると、それはソ連の核ミサイルでした。ソ連がキューバに核ミサイルを持ち込んで、アメリカを狙って、基地を作っていたのです。

当時はフルシチョフが大統領でした。60発のミサイルを持ち込もうとしていたのです。では、それは何故でしょう?

当時はソ連もアメリカも、核ミサイルを遠くまで飛ばすことは出来ませんでした。キューバに配置すると、アメリカの西半分は破壊できます。

アメリカはトルコにソ連を狙った核ミサイル基地を作っていました。お互い様のことでしたが、アメリカは凄く危機感を持っていたのです。

まだ基地は出来ておらず、ソ連が輸送船で物資を運んでいる最中でした。
ケネディはこれをアメリカ軍による海上封鎖をします。実力で物資の搬入を阻止しようとしたのです。

1962年10月22日ケネディが発表します。「ソ連軍の動向を監視していたところ、この数日間、核ミサイルの発射準備を進めていることがわかった。」と。輸送船がアメリカ軍を突破して進んだら、アメリカがこれを撃沈するだろう。

そうなるとソ連から核ミサイルが富んでくる!!全面戦争に発展するかもしれない!!東ドイツ軍やソ連軍が西ベルリンにあるアメリカ軍基地に進入するかもしれない!!

核戦争が始まるかもしれない!!と、臨戦態勢に入るのです。

アメリカでは作戦が練られます。キューバの基地を上空から爆破?それとも、上陸して占領?。キューバでも総動員令が出され、市民25万人が民兵として参加しました。みんなが戦争の準備を始めたのです。

10月27日には、アメリカの偵察機がキューバ上空でソ連のミサイルに撃墜されます。緊張はますます高まります。

いよいよ核戦争?

アメリカでは核シェルターが飛ぶように売れます。いつ核戦争が始まるかわからない。日本も、米軍基地があるので、標的になる可能性もありました。
地球が滅亡するかも・・・。

ちなみに、ソ連崩壊後、ロシアはエリツィン大統領の時、橋本総理に「日本をロシアの標的からはずす」ことを約束します。それまでは、ミサイルがこちらを向いていたということでした。

ケネディの強行策が功を奏してソ連の貨物船がUターン、引き上げます。映画「13デイズ」には苦悩の有様が描かれています。

実はこれには裏取引があり、もし帰ってくれるなら「トルコのミサイルは撤去する」という密約がなされていました。

では、キューバはどうしてアメリカと関係が悪かったのでしょうか?
19世紀のこと、キューバはもともとスペインの植民地でした。独立運動が盛んになり、アメリカはこれを支援、米西戦争の始まりでした。これにアメリカが勝ち、フィリピンとグアム島がアメリカの植民地となります。

キューバは独立しました。
その時に出来たのが、グァンタナモ基地です。

出来たのはバチスタ政権、独裁政権でした。
アメリカの企業がたくさん入り、石油会社も入り、アメリカとキューバは密接な関係になりました。

このバチスタ政権を倒そうと立ち上がったのが”フィデル・カストロ”なのです。

1953年7月、新しい国を作ろうと、1000人いるモンガタ兵営を、百数十人で襲撃、人数的にも上手くいくわけがありません。これに失敗し、多くの仲間が殺されます。カストロは捕まり、刑務所へ・・・。ドンキホーテのようでした。

カストロは後に恩赦によってメキシコに逃れます。
亡命先のメキシコで、仲間を募り、再びキューバへ・・・。
195612月、8人乗りのヨットに82人が乗って、再びキューバにあるラス・コロラーダスを目指します。

馬鹿なことに、メキシコで、宣言してから出発したので、待ち構えていたバチスタ政権に攻撃され70人が死亡します。この発表は、発表すれば国内にいる反対勢力が立ち上がってくれるのではないか?と、期待していたからでした。

キューバ革命は、逃げ込んだ山の中から、たった12人で始まります。戦ったバチスタ政権の捕虜は、殺さずに武装解除するのみ、釈放しました。カストロのカリスマ性に、ミイラ取りがミイラになり、また、国民も立ち上がり・・・。見る見るうちにカストロの信者ができていきました。

1959年1月1日、バチスタが国外に亡命。32歳という若さで革命を成功させます。カストロは首都ハバマへ・・・。

カストロの人気は今でも高いですが、「団結した人民に対しては、いかなる人間も勝つことは出来ない」と演説し、首相に就任します。

そしてカストロは、アメリカが経営していた石油会社を国有化します。これに怒ったアメリカは、砂糖の輸入を禁止。そうするとサトウキビ工場も国有化しました。

それに怒ったアメリカは、経済制裁を始めます。これが、関係が悪化していくはじめでした。

キューバの産業は砂糖です。砂糖のみが輸出資源でした。
そんな中、ソ連が手を差し伸べてくれます。砂糖を高い値段で買ってくれることになったのです。カストロは共産主義ではなかったが、ここからソ連よりになっていくのです。国が社会主義化し始めると、困るのはアメリカでした。

そしてCIAが登場します。キューバから亡命した人1500人を軍事訓練し、キューバ人自らキューバを解放するためピックス湾から上陸させますが、キューバ軍が待ち伏せしていて壊滅させられます。これがピッグス湾事件です。

作戦はあえなく失敗。このことはケネディは知らなかったとされています。
NYタイムズはこれを1週間前にキャッチしていました。しかし、これを記事にすることは、国益を損なうことになる、と新聞に書くのを見合わせていました。

ケネディは言ったと言います。「NYタイムズが書いていてくれれば・・・。」と。
この時から、NYタイムズはアメリカ政府に都合が悪くても報道するようになりました。目先の利益ではなく、長期的な国民の利益に繋がるように。

キューバでは、カストロの地盤が固まり始めます。
CIAは、カストロを恨んでいて、今後、カストロ暗殺計画が何度も繰り返されることになるのです。葉巻に毒を・・・。とか、ラジオの生放送中に神経ガスで錯乱させるとか。

これは、カーター政権で明らかになります。カーターはCIAに、海外で暗殺してはいけないと命令を出します。この後、クリントンになって、オサマ・ビンラディンを見つけ、暗殺してもいいのか?大統領に伺いをたてているうちに姿を見失い・・・。9.11に繋がってしまいます。

ブッシュ政権が大統領が命令すれば暗殺してもいい、と新しい命令を出しました。
ちなみに、ロシアでも、大統領命令があれば暗殺できます。
イスラエルにも、モサドという暗殺グループがあり、暗殺計画は首相命令で実行されます。

キューバの社会主義は、楽園と言われています。捕まっても処刑はしません。逃げてもいいのです。社会主義に中ではかわっています。
1960年代、世界の若者、日本の若者が憧れます。

1970年に起こった、日本航空よど号ハイジャック事件で、赤軍派は平壌に亡命しましたが、本当はキューバに行きたかったのでした。

現在のキューバでは、医療制度が徹底的に完備されており、医者や看護婦はたくさんいます。経済的には発途上なのに、乳児死亡率はかなり低く、アメリカのほうがはるかに高いのです。

医療は世界トップレベルで、最近ではベネズエラの大統領が、キューバでがんの治療をしています。

経済状況は良くありませんでしたが、ソ連の全面的なサポートの下、理想の社会主義国家となったのです。が、ソ連は崩壊・・・。

キューバも崩壊の危機に陥ります。アメリカからまだ経済制裁されていました。物資も乏しく、農業も有機農法で涙ぐましい努力をし、食糧不足を解消するため、農業を建て直しを図っています。

カストロは、体の不調から2008年引退、今は弟のラウル・カストロが議長を勤めていますが、ラウルは実務派・・・。指導力は未知数です。

カストロは本当にカリスマ性があり、絶頂期には1月1日の革命記念日には5時間~7時間も演説し続けたと言われています。

最近のキューバは、資本主義化、自由化が進み、中国やベトナムのようになってきています。

話は核開発へ・・・。
アメリカ、ソ連は核開発競争を始めます。相手の国まで届くようなミサイルを!!と、開発されたのが、ICBM=大陸間弾道ミサイルでした。ユーラシア大陸⇔アメリカ大陸が、ミサイルで結ばれたのです。また、この発射基地をたたくためのミサイル基地が作られ、基地だと狙われるので、トラックの荷台に乗せて撃つミサイルが出来ます。

地下トンネルを作り、発射口からミサイルが撃てるようになったり、爆撃機に積んで24時間常に上空から狙っている時代でした。

1946年ビキニ環礁ではアメリカの核実験が行われました。アメリカとソ連は、冷戦時代に入り、核兵器の威力を競うことになります。

地上からだと見つかるので、原子力潜水艦を開発、この原子力潜水艦は、水も空気も潜水艦の中で電気分解して作ることが出来るので、食料さえあれば、永遠に潜っていられるものでした。
海の中で、追跡し続けます。

今は、中国とアメリカが、東シナ海、日本の近海で、追いかけっこをしています。

しかし、この追いかけっこ、事故もしばしばありました。このことをブロークン・アローと呼びます。世界中でありましたが、日本では1965年、ベトナムから横須賀に向かっていた空母タイコンデロガに搭載されていた戦闘機の水爆が、沖縄の深海に眠っています。

後に民主党政権になって持ち込まれていたことが暴露されましたが、当時日本は非核三原則を謳っていました。

この冷戦以外にも、イギリス、フランス、中国が、実に2000回以上の実権を行っていました。世界中で放射性物質が撒き散らされ、中国の土地も汚染、きっと日本にも降り注いだことでしょう。池上さんも言っていました。私も覚えています。「雨に降られるとはげるよ」と、言われました。どれだけ日本に降り注いだのかは良くは解っていません。

2009年プラハでオバマ大統領が「核兵器の無い世界」を目指すことを表明。
2010年4月、日露核軍縮条約調印。これによって、戦略核兵器配備数を1550発に制限することになりました。最高時は、1万発以上は持っていたといいます。

現在では、インド・パキスタン・北朝鮮・中国・イスラエル・英・仏が持っているとされています。

核を話す時、「核抑止力」という言葉が出てきます。
一旦使ってしまうと勝者はいない、全滅する→戦争にはならないと言うもので、別名、相互確証破壊=MADと言われます。

キューバ危機は過去の歴史ですが、今も核の脅威は変わっていません。

前に、エコプロジェクトという番組で、キューバを紹介していました。本当に、物資が無いから、本当に物を大切にし、使えなくなったものは分解して部品にして使うとか・・・。見習わなければいけないところがたくさんありました。

ああ、怖いです・・・。
北朝鮮や中国のミサイルは、勿論日本に向いているのでしょうね・・・。(TmT)

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