日々徒然~歴史とニュース?社会科な時間~

大好きな歴史やニュースを紹介できたらいいなあ。 って、思っています。

タグ:パレスチナ

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宗教と経済・・・それぞれの宗教によって、経済活動が随分違います。

日本にいる限りはあまり関係ありませんが・・・。
海外に於いてはかなり関係しています。

日本人はお宮参りに教会で結婚・・・お葬式はお寺で・・・??
海外から見ると、「一体日本人はどんな宗教を信じているんだ?」ということになりかねません。

文化庁によると、日本の宗教の信者数は・・・1億9710万人・・・
しかし、日本の人口は、1億2700万人です。
お寺では檀家であり、神社では氏子である日本人がたくさんいるのです。

では、日本人は宗教を信じていないの??
宗教はあまり考えなくても、人知を超えるような超自然的なものには畏敬の念を持っています。
「バチが当たる」「お天道様が見ている」・・・
特定の宗教を信じている気持ちは無くても、宗教的な感覚や発想を持った人が大勢います。

世界でも、宗教を見ると解りやすいのですが・・・

イスラエルはユダヤ人の作った国です。
第2次世界大戦中、ユダヤ人はナチス・ドイツによって約600万人が殺害されました。
戦後、世界がその悲劇を知るようになって・・・同情的になります。
結果、ユダヤ人たちが、かつて自分達の王国のあったパレスチナ地域に国を作ることを認めたのです。

パレスチナ地域を”ユダヤ人の国”と”アラブ人の国”に国連が分割しました。
それがイスラエルで、そこから追い出される形になったのが、イスラム教徒のアラブ人で。。。
反イスラエル闘争を始めます。
これが今に至る中東紛争の原因となったのです。

どうしてユダヤ人たちはヨーロッパで迫害されたのでしょうか?
きっかけは、キリスト教の”新約聖書”です。
4つの福音書からなっていますが。。。

そのなかのマタイの福音書には・・・キリストが十字架にかけられるシーンがあります。
当時のパレスチナはローマ帝国の一部でした。
イエスは、ユダヤ教徒として生まれ、ユダヤ教の改革運動をしたことが当時のユダヤ教徒たちに憎まれて十字架にかけられて殺害されたのですが・・・

イエスが処刑されるとき・・・ゴルゴダの丘には他に2人十字架にかけられている人がいました。

ローマ総督のピラトが・・・
只者ではないイエスを十字架にかけて良いのか悩んで聞くと・・・

ユダヤ人たちは・・・
「イエスを殺せ! 十字架にかけろ!!
 その血の報いは、我が子孫に及んでも構わない!!」
と言ったと書かれています。

3日後にイエスは復活し、人々に色んな教えをしたうえで、天に昇って行ったと信じられています。
ユダヤ教に於いては「救世主が現れる」と言われています。
イエスが十字架にかけられ復活し・・・ということを聞くと、イエスに着き従っていた人々が、イエスこそがユダヤ教における救世主ではないか?ということになったのです。

その人々の勢力が大きくなって・・・キリスト教徒と呼ばれるようになったのです。

ユダヤ教における神=キリスト教における神で、キリスト教がローマ帝国全体の国の教えとなって・・・ユダヤ人の王国は、ローマ帝国によって滅ぼされ、世界中に散り散りになってしまうのです。
「イエス様を十字架にかけたものの子孫だ!!」ということで、差別されることになるのです。

「その血の報いは、我が子孫に及んでも構わない!!」
と言っただろう!!ということになったのです。

キリスト教社会にあってもユダヤ教を守るユダヤ人たち・・・。
ユダヤ人陰謀説もでてくるのです。
ユダヤ人たちはキリスト教社会において、大変苦労をします。
まともな仕事にもつけません。
キリスト教徒が就きたくない職業・・・金融業につくようになります。

一生懸命働いて・・・金融業で成功し、金持ちになってきました。
差別されていた人々がお金持ちに・・・!!
ますます差別され、偏見を受けるようになります。

”強欲の高利貸し”として、ヴェニスの商人にも登場します。

ドイツには、第一次世界大戦後、多額の賠償金が課せられていました。
そいつ経済がどん底になって・・・不満が高まって・・・そこで登場するのがヒトラーなのです。

多くの人々を、特定の敵に対して対抗する形で、国内をまとめます。さらに公共事業をやってドイツ経済は復活を遂げていきます。
ユダヤ人を目の仇にすることで力を持ったヒトラーがユダヤ人狩りをするのでした。

多くのユダヤ人がアメリカに逃げていきます。
アメリカもキリスト教の国なので、ユダヤ人たちは差別を受けます。
東海岸で差別をされた人たちが・・・カリフォルニアまで逃げて行って・・・映画産業に参入していきます。
ハリウッドの名だたる映画監督にユダヤ人が多いのもそのためです。

in
















そう言えば、このコンビ・・・
黒人&ユダヤ人の設定です。
これってもしかして、今まで差別を受けていた人が地球を救うって意味も含まれてるのかしら??


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オイルショックによって、いかに石油が大切なものか思い知らされた日本・・・。
石油にばかり頼っていては日本経済の未来はない・・・。

石油の値段が高騰し・・・ありとあらゆる物価が上がります。狂乱物価。。。
1974年、卸売価格が37%上がっています。
=景気が停滞していき・・・インフレとなります。
それまでは、景気が過熱すると”インフレになる”というのが常識でした。
ところが・・・ありとあらゆる物価が上がったので、物価が上がる中で不景気が来る・・・=スタグフレーション(インフレ下の不況)となったのです。

生活できない
   ↓
給料を上げる
   ↓
コストがかかる
   ↓
物価が上がる

となったのです。

節約のために・・・電気を使わなくし、街から明かりが無くなり、テレビも深夜放送が無くなりました。
デパート、スーパーマーケットの営業時間が短縮されます。
ここから日本が、石油を使わなくて済むような、経済構造にしなければいけない=省エネに励むようになるのです。
国を挙げて、様々な工夫、合理化がされます。
ここから日本経済が強く大きく成長していくのです。
世界各国がたくさんのエネルギーを使うなか、効率的な産業になっていったのです。

そして、石油に代わるエネルギー源を確保しなければならない・・・
原子力発電所を作っていくのです。

今の日本経済の形を作ったのが、オイルショックでした。

石油の値段が高騰する???ということで、1975年はじめてサミットが行われます。

samitto

















先進国6か国によって、世界経済をどうするか?が話し合われたのです。
翌年、カナダも加えて7か国となり。。。先進7か国=G7なのです。
その後、西ドイツはドイツに・・・1997年からはロシアも参加し、G8となったのです。
これをきっかけに、先進国が毎年会議を開くようになりました。

その中で日本政府は困った立場となります。
アラブの国々が、「自分たちの言い分を認めないと、石油の値段をどんどんあげる」と、言いだします。
日本は中東に対してどう対応したらいいのでしょうか?
1973年に勃発したイスラエルとアラブ諸国との戦い・・・第4次中東戦争では・・・
「わが国は、国連決議にもとづいた平和の確立を望む」としました。
どっちつかずで石油がなかなか手に入らなくなります。

なので、「わが国は、パレスチナ人の平等と自決を認める国連決議を支持する」と変えました。

でも・・・まだまだ玉虫色・・・

「わが国は、イスラエルに対する政策を、再検討せざるを得ないだろう」
=反イスラエルに鳴かも知れませんよ。

としました。

マスコミはこれを揶揄して「アラブ寄りというよりは、アブラ寄り」「油乞い外交」といいました。

これまでよりも高い値段で油が売れるので、中東にはオイル・マネーが集まりだします。
世界中からお金が中東の産油国に集まりました。

最初は、アラブの王様は無駄遣いしていましたが・・・
ニューヨークの株式市場で運用され、先物市場にオイル・マネーが参入、ビルなどの買収・・・していきます。
石油の全くでない国にとっては困りもの。。。
貧しい国がさらに貧しい国が・・・世界の中での貧富の差が出てきます。
中東各国での所得格差が急激に広がっていくのです。
格差がが広がれば、社会不安を呼び・・・貧しい人たちの不満が高まっていきます。
イスラム教では、唯一神・アッラーの前では、全ての人が平等だとされています。

「こんなに格差があるのはおかしいじゃないか・・・!!」

1400年前、ムハンマドのイスラム教が始まった時代・・・当時はみんな平等だった・・・
あの時代に戻るべきだ・・・この考え方が、”イスラム原理主義”です。
ここからイスラム原理主義が急速に広がっていったのです。
中には武力を使ってでも・・・!!という人々が出てきて・・・彼らのことを、イスラム原理主義過激派と呼ぶのです。
イスラム国は・・・イラクやシリアで勢力を拡大するイスラム原理主義過激派です。

中東産油国が世界経済を動かす力を持ち・・・イスラム原理主義過激派も広がり・・・
世界各地でテロが起きるようになってしまったのです。

サウジアラビアで石油が見つかったのが1938年・・・
それまでの中東は砂漠・・・
世界も全く注目していませんでした。
当時石油が出ていたのはアメリカで・・・だからこそ力を持っていたのです。
オイルショック以降・・・中東に世界経済の重心が動くようになったのです。

第4次中東戦争で石油の値段が上がりましたが、省エネで世界での消費は減っていきます。
世界での消費量が減り・・・値段が下がり始めました。
1980年代、一時的に中東の力が威力減退・・・
そこで一番影響を受けた国は、ソ連です。
石油がたくさん出たソ連は、石油の値段が上がったことによって国が成り立っていました。
石油の値段が下がり、ソ連経済がガタガタになっていきます。
ソ連が崩壊する理由のひとつにもなるのです。

ソ連が崩壊した後、ロシアになっても経済の混乱は続き・・・
しかし、中東情勢の緊張化に伴って、石油の値段が上がります。
そして、プーチン大統領の下、発展していくのです。

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またも、消してしまいました。

たくさん書いていたのに・・・。ショックです。あせあせ(飛び散る汗)

気を取り直して、パレスチナ紛争です。

日々、国際社会を賑わせているパレスチナ問題、2011年8月20日パレスチナを支配するイスラム原理主義組織ハマスの軍事部門は、「パレスチナとの停戦はない」と、発言。2009年から続く停戦協定を破棄する可能性も示唆しました。

2011年10月18日、イスラエルが驚きの人質交換をします。拉致されたイスラエル兵士と引き換えにパレスチナ受刑者1027人の釈放を決定する等驚きの交換取引をしました。

2011年10月31日には、パレスチナがユネスコに正式に加盟、国家と認められていない地域が国連組織に加盟するのは初めてのことでした。

紛争だけでなく、常に世界にはパレスチナ関連ニュースが飛び交っています。なぜ、パレスチナ紛争は終わらないのでしょうか?

イスラエルは、アラブの国から言えば、パレスチナ。パレスチナという土地に、ユダヤ人が国を作った、というのが、アラブ側の言い方です。
アジアとヨーロッパ、アフリカ大陸とヨーロッパをつなぐ、交易・交通の要所です。

争いは、ユダヤ教と、イスラム教です。イスラエル国民の宗教比率は、
ユダヤ教・・・・・・75.4%
イスラム教・・・・・17.2%
キリスト教・・・・・・2.0%
その他・・・・・・・・5.4%

で、ユダヤ教徒によって造られた国です。

では、ユダヤ教とは?

ユダヤ教を知るにはまず、ユダヤ人を知ることが大切です。

乾燥地帯・砂漠のイメージですが、たくさんの果物が売られています。彼らは、世界中から集まってきて、手間暇かけて、この荒れ果てた土地を耕して、努力によって国を作ってきたという自負があります。

敬虔なユダヤ教徒が住む国で、今でもその教えに従って生活しています。
金曜日の日没から土曜日の弐坪つにかけては、ユダヤ教にとっての安息日です。

安息日とは?

安息日は一切の労働が禁止されているので、お店のシャッターも閉まっています。その戒律では、料理も労働とされ、買い出しをして、安息日に備えます。
そうして、料理を作ることはもちろん、電気をつけることも、スイッチを押すことも禁じられています。家のブレーカーには、安息日用のタイマーがついていて、事前に時間を設定すれば、ボタンを押さなくても自動で照明やエアコンをオン・オフに出来るようになっています。

ユダヤ教が確立した西暦200年ごろの労働は、明かりをつける、料理を作るなど、火をつけることになるからです。冷蔵庫は開けると電気がついてしまうので、ユダヤ教徒の冷蔵庫は電気がつかないような設定もできます。
エレベーターも、安息日用のエレベーターもあって、ボタンを押さなくても、各階に止まるようになっています。そのほかにも、いろいろな厳しい戒律を守りながら、日々の生活を送っています。

エルサレムには、ユダヤ教徒が最も大切にしている聖地があります。「嘆きの壁」です。この聖地を見れば、ユダヤ教の桧垣の歴史がわかります。

世界中のユダヤ教徒の心のよりどころとなっている、嘆きの壁。「嘆きの壁」といわれる理由は・・・
2000年前に、ローマ帝国によって壊されてしまった神殿の壁の一部が残っていて、
①ここに神殿を築いていたのに、今こんな風になってしまったという自分たちの運命を嘆いて・・・。
②夜中に岩が冷えて、大気中の水分が夜露にぬれる。朝になると、壁が泣いているように見える・・・。ユダヤ教徒の運命を私たちのために嘆いてくれている。

この地への思い入れは、ユダヤ教誕生の歴史が大きくかかわっています。

紀元前2000年ごろ、ある男(アブラハム)が、今のイラクで、神様の声を聴きます。「カナンの地へ行け」一族を引き連れて、神様に与えられたカナンの地(イスラエル)に行きます。

その700年後には、エジプトにいたモーゼが、神様の声を聴きます。「へブライの民(ユダヤ人の祖先)を救え、そして彼らを約束の地・カナンに連れて行け」と。

神様が、いろんなことを守りなさいといわれた、それを集めたものが、聖書の原型となり、ユダヤ教へ・・・。その教えを守ることが、神様から頂いた土地を守ることなのです。

つまり、ユダヤ教の厳しい戒律を守る=神様から譲り受けたこの土地を守る。という考え方になったのです。

しかしこのエルサレムには・・・。もう一つの当事者、イスラム教の聖地「岩のドーム」があります。その距離、わずか100m。

イスラム教では、偶像崇拝を禁止しています。お祈りする対象の神様とか、ムハンマドとかは描いてはいけません。岩のドームは、独特のデザインによってできています。このドームの中には・・・。

イスラム教の創始者、ムハンマドが、天使に導かれて昇天したときに足をかけたとされる岩があるのです。
聖なる岩を守るために建てられたドーム、メッカ・メディナに続く、第3の聖地なのです。

もちろん、イスラム教徒以外は入ることができません。

パレスチナの地を巡って争う・・・。かつては、お互いに敬意をはらい仲良く生活していました。

共存していたのに、激しく対立するようになったのは、60年ほど前のこと・・・。

直接のきかっけは、イギリスの三枚舌の外交にありました。

第一次世界大戦時・・・。エルサレムは、オスマン帝国が支配していました。イギリスは、世界中に植民地を持っていました。オスマン帝国を倒して、交通の要を欲しいと考えます。オスマン帝国と戦う勢力を増やしたほうがいいのでは?ということで、

①勝ったら、アラブ人たちに、アラブの独立国家を建設できるように・・・。
②     ユダヤ人には、ユダヤ人のナショナルホームの建設ができるように・・・。(あくまでも国家とは言わない)
③     フランスとは、秘密協約で分割、半分こにしよう。。。

その結果、ユダヤ人が戻ってきます。次第にトラブルに・・・。

第二次世界大戦、ナチスドイツによって600万人のユダヤ人の大量虐殺がありました。世論はユダヤ人に同情的になります。イギリスは、第二次世界大戦で疲弊しきって、ここをうまく取りまとめられなくて・・・。国連に丸投げしてしまいます。

国連の調査団がやってきて・・・。アラブは、一切協力しませんでした。ユダヤ人にしてみると、国ができるかもしれない・・・と、非常に協力的でした。

その結果、1947年国連決議によって、ユダヤ人居住区とアラブ人居住区に分割されます。
ちなみに聖地は国際管理となりました。

1948年5月14日イスラエル建国。イスラエル的には、国連が認めた場所にイスラエルという国を作った、しかし、翌日、アラブの国が攻め入り、第一次中東戦争が勃発、大きいものを数えると、第4次まで中東戦争があります。戦争の結果は、イスラエルが勝ち抜きます。

というのも、ユダヤ人の中には、第二次世界大戦でイギリスと一緒に戦った人たちがたくさんいました。つまり、戦争のベテランで、戦争になることを予測して、ヨーロッパから大量の武器を買って準備していました。アラブ人は、馬にまたがって攻め込んだとき、それに対抗したのは戦車でした。

アラブ人たちは土地を奪われて、逃げてきます。もともと、パレスチナという土地だったので、その人たちが、パレスチナ難民と言われるようになったのです。
自分たちはパレスチナから逃げてきた・・・。自分たちはパレスチナ人だ・・・。という自覚が生まれてきました。

そんな人たちが戦っているのです。

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この前書いた内容と似ていますが<(; ̄ ・ ̄)=3 フゥ...ま、中東情勢は世界にとって大切なお話です。

第六弾~中東戦争とその後~です。

今年の1~2月にアラブの春がありました。

これにより、エジプトでは、タハリール広場でムバラク長期独裁政権に対する反政府デモが起き、これに100万人もの人が参加しました。結果、ムバラク大統領が辞任し、失脚しました。

このきっかけとなったのは、去年の12月チュニジアでした。野菜を路傍で売っていた少年が無許可であったことを理由に警官に殴られ、野菜や果物を没収されます。この時、少年は賄賂を渡せばよかったのです。が、そうはしませんでした。

暴力を受けたと市当局に訴えますが、聞いてもらえません。そして絶望した少年は、焼身自殺を図るのです。これが、ネットで配信されました。

で、この焼身自殺、イスラム世界では衝撃的な出来事でした。まず、
①自殺は絶対にいけないこと。生殺与奪はアラーが決める事なのです。
②イスラム世界では、死んだ後は世界が終わるまで眠るのです。そうして、世界が終わったら、蘇り「審判」にかけられます。審判で良いと判断されると天国へ、悪いと判断されると地獄へ落ちるのです。が、まず、体が無くなったら天国への道は絶たれます。つまり、復活は出来ないのです。おまけに、地獄では紅蓮の炎に焼かれるのですが、焼かれるそばから肉体は復活し、永遠に焼かれることになるのです。これは、焼身自殺を連想させます。

つまり、この少年の行いは、イスラム世界ではすごい抗議だったのです。

これを機に、反政府運動が盛り上がり、デモVS治安部隊という形になり、ベン・アリー大統領は国外追放されました。

これが、エジプトに広まったのです。

このデモには、ツイッターやフェイスブックが大活躍したと言われていますが、みんな読み書きが出来るわけではありません。勿論、パソコンを使えるのは一部の裕福な人たちです。

ここで登場するのが、アルジャジーラです。このアルジャジーラはカタールの放送局で、どの機関に対しても中立です。中東の国営放送は政府批判は出来ないのが実情です。しかし、アルジャジーラは相手が誰であれ、ビンラディンであっても、中立に自由に放送しています。

これは、衛星放送ですし、アラブ語なので、みんな見ることが出来、ネットの内容が広がり、活動しやすくなったのです。

秋には大統領選挙を控えていますが、ここで、アラブのややこしい問題が出てきます。ムバラクが大統領だった頃、イスラム原理主義者・過激派は、徹底的に弾圧されていました。しかし、今は、反米・アルカイダなど、自由に活動が出来てしまうのです。

今では、穏健派とはいえイスラム原理主義者のムスリム同胞団が、力を持っています。また、その傾向はアラブ世界に広まっているのです。

そう、自由化、民主化は簡単には出来ません。アルジェリアでも、原理主義者が圧勝し、それに慌てた軍が弾圧、つまり、自由な選挙をした結果それを否定する団体が勝つこともあるのです。

その代表的なのが、ナチス・ドイツです。ワイマール体制により、第一次世界大戦後できた共和制で、世界最先端の民主主義を採用したものの、ナチス・ドイツの独裁を産む温床となったのは周知の事実です。

チュニジア。・エジプトと来て、リビア・・・。
リビアは内乱にまで発展し、NATO軍が軍事介入し、多数の死者が出ました。そうして、カダフィ政権が崩壊したのですが、このカダフィ大佐、一番たちが悪く、大統領でもなく何の役職にも就いていないのです。

”大佐”と呼ばれるのは、エジプトで軍事クーデターを起こしたナセルを尊敬しているので、そのとき大佐だったナセルからとったのです。

リビア軍と反政府勢力の戦いにNATO軍は地上部隊は派遣しませんでした。投入しない理由の一つは、イスラムの国にキリスト教の国が入る・・・。十字軍を彷彿させるからだったようです。


で、本題の中東問題とは・・・。勿論、イスラエルとパレスチナの問題です。
パレスチナには2000年前にユダヤの国がありました。ローマ帝国によって滅ぼされ、世界各国に離散します。ヨーロッパではイエス・キリストを十字架にかけた民族として差別を受けます。仕事も、キリスト教では禁止され、さげすまれている金貸しなどになったのです。

が、金貸しは金持ちですよね。また、蔑まれ差別されることになるのです。

第二次世界大戦では、「アーリア人こそすばらしい!!」ということで、ヒトラーに迫害され、アウシュビッツなど収容所に送られたり・・・。毒殺されたり・・・。ヨーロッパでは600万人が殺害されました。

多くの罪の無いユダヤ人が殺されたのです。

どうして自分達がこんな目に遭うんだ!それは、自分達の国が無いからだ!!自分達の国が欲しい!!と、なって・・・。

戦勝国は同情し応援し、どこにする?→2000年前にあったユダヤの王国の場所がいい!!ということで、パレスチナになるのです。

でも、そこにはアラブ人が住んでいます。。。当時パレスチナを統治していたのはイギリスでしたが、イギリスはやっとこ戦争に勝ったところでした。パレスチナでは、イギリスに対するユダヤ人達のテロが起こり、イギリスは余力も無かったので撤退、国連に丸投げしました。

国連は、パレスチナは誰のもの?分けることにしよう!!で、ユダヤ人は国がもらえるので協力的でしたが、アラブ人は協力的ではありませんでした。

なので、1947年パレスチナ分割では、ユダヤ人に有利に仕上がりました。

ここで、大問題がエルサレムです。このエルサレム、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地です。だから、国際管理にしました。

1948年5月14日、テルアビブを首都として、イスラエル建国。ユダヤ人たちは南の砂漠を欲しがりました。そこにはウランがたくさんありました。これが、核開発へと進んでいくのです。

翌日5月15日アラブが攻め込んで、第一次中東戦争勃発です。
これは、イスラエルが勝利します。

ガザ地区はエジプトが、ヨルダン川西岸はヨルダンが支配しました。パレスチナにいたアラブ人は、同じ逃げるならアラブ人の国に!ということで、ガザ地区やヨルダン川西岸に非難します。この人たちをパレスチナ難民というのです。

パレスチナをアラブの国にしたい!!ということで、パレスチナ解放機構(PLO)が出来ます。はじめは穏健でしたが、アラファトが議長になってから戦闘的な機構になっていくのです。
そうしてPLO VS イスラエルの構図が出来ますが、イスラエルの圧倒的な戦力にPLOはテロやゲリラで応戦するしかありませんでした。

エルサレムは東西に分裂し、そこにはグリーンラインが」敷かれたのでした。

1967年6月5日第3次中東戦争勃発。

これは、イスラエル軍の先制攻撃にアラブが壊滅し、6日間で終わります。アラブでは2万1000人の死者が、捕虜は6000人に上りました。

これによってイスラエルは土地を拡張し、パレスチナとシナイ半島、ヨルダン川の水源となるゴラン高原を占領、ガザ地区もヨルダン川西岸も占領しました。

エジプトとしては、スエズ運河のギリギリまでイスラエルが来てしまいました。何とかしなければ・・・。
エジプトは今まで大統領はナセル・サダト・ムバラクの三人です。当時の大統領、サダトは、イスラエルを国家として認めればシナイ半島を返すという「平和と土地の交換」の交渉にサインしようとしますが・・・。サダトのやり方に反発したイスラム過激派に属するエジプト軍中尉によって暗殺されます。1979年3月エジプト・イスラエル平和条約締結されましたが、サダトは、自らが暗殺されることを予期していました。

現在では、ガザ地区・ヨルダン川西岸がパレスチナとなっています。

1993年オスロ合意がありました。このノルウェーは、ノーベル平和賞を決める平和国家として貢献したい、仲介に入りたいと申し出たのです。イスラエルとパレスチナに声をかけ、和平交渉をしました。

でも、調印式の証人はアメリカのホワイトハウスをバックにしたクリントン大統領でした。その後、ラビン首相がユダヤ人に暗殺され、平和交渉は進みません。敵に近寄ろうとすると見方のに背中から撃たれるのです・・・。

パレスチナでは、アラファトにはカリスマ性がありましたが、アッバス議長は実務家であまりカリスマ性がありません。なので、選挙ではハマスが勝ってしまいました。パレスチナではファタハVSハマス(イスラム原理主義者)の対立が起こってしまいました。

2011年5月パレスチナ統一政府の発足に向け、和解案に最終合意。
パレスチナ国家を国連に承認してもらいたいと思っていましたが・・・。先日ニュースになっていましたね。

ここで誤解してはならないのは、イスラム原理主義=過激派ではないということです。

キリスト教原理主義とは、聖書に書かれているのは正しい!!というもので、天地創造は本当で、神が6日間ですべてを作られた。進化論は嘘だ!という考え方で、それを原理主義とするならば、イスラム教が出来たころに帰れという考え方なので、イスラム原理主義といわずにイスラム復興運動と呼んだほうがいいのではないか?と、言われています。

ところでイスラエルの首都はどこでしょう?イスラエルはエルサレムだと主張していますが、各国は認めておらず、テルアビブに大使館を置いています。
このエルサレム、どうなっているかというと、「岩のドーム」と、「嘆きの壁」「聖墳墓教会」となっています。

まず、「嘆きの壁」もともとあったユダヤ人の神殿で、ローマ帝国によって破壊されたものの、残っていた西側の壁のことです。何故嘆きかというと、①朝、壁を見ると、空中にあった水滴が壁についていて泣いているように見える。ユダヤ人の数奇な運命を嘆いて・・・。と、②ユダヤの人々が嘆きにくるからと説があります。

次に「聖墳墓教会」これは、キリストの墓のあった場所とされ、ゴルゴダの丘、その上に建った教会のことです。もともとキリストはユダヤ教で、救世主だと思った人々が信じたのがキリスト教ということになります。

そうして、最後に「岩のドーム」ムハンマドが昇天する旅に出た際に手を着いた岩とされています。その岩をドームが大切に守っているのです。

3つに分けられている聖地エルサレム。世界の殆どの人が信じている、本当は一つだった宗教。皮肉なものですね。。。

今後はパレスチナが国家として認められるかどうか?首都はどこになるのか?エルサレムは誰のものか?誰もが妥協できないでいるのです。


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