今回は、「ユーロ」の未来予測でした。
10月19日、ギリシャの首都アテネに全国の労働者が集まりました。集めたのは、ギリシャ最大の労働組合・ギリシャ公務員組合連合の事務局長・イリアス・イリオプロスの呼びかけによるものでした。
巨額の財政赤字に苦しむギリシャ。国際社会は、多額の資金援助を申し出ましたが、ギリシャは大規模な労働者のリストラを要求されていました。
反発した人が、国会議事堂に集結、ギリシャ史上最大の50万人に膨れ上がりました。48時間に及ぶデモは、暴動という最悪の結果に終わりました。
ギリシャの混乱は、ヨーロッパ全土に波及し、そしてそれは世界へと・・・。
このギリシャを資金面で支え続けているのは、ドイツですが、何かにつけて対立しています。その激しい対立の影には、ヒトラーの姿が。。。?
そう、今、ヨーロッパの混乱を複雑にしているのは、ドイツがギリシャにお金を貸しているからなのです。この対照的な位置づけにある二大主役にスポットをあてます。
まず、国力には桁違いの差がありました。2人はアリとキリギリスの関係でした。そのキリギリスの実態とは?
驚きの実態として、医療保険を騙し取っている人々がいます。小さな島をモデルにすると、これは事実で、不正受給者は島民3万人のうち607人、月にしてひとり7万6千円を受給しています。
この市民の不正が、国を圧迫しているのです。
次に、公務員天国です。100万人、これは労働者の25%に当たります。
ちなみに、電話局の給与明細は・・・
基本給17万1千円。以外に、30項目の手当がつき、計、38万2千円。これは、民間企業の平均給与の3.5倍に当たります。この手当てには、バスのエンジンをかけただけで手当てとか、子供の塾代を出すところもありました。携帯は使いたい放題は当たり前でした。
EU,IMFからの支援条件は・・・。
給与の削減・賞与の廃止
年金受給の削減
3万人を1年以内に削減
でした。これには警察官のデモまでできる始末。
ギリシャの債務残高は、
3300億ユーロ(約35兆円)これは、対GDP比157,7%になります。
ギリシャへの金融支援(EU.IMF)は
第一次支援策 1100億ユーロ(約12兆円)
第二次支援策 1590億ユーロ(約17兆円)を追加しました。
このうち国別負担は・・・
ドイツ 約28%
フランス 約21%
イタリア 約18%
スペイン 約12%
ドイツは、第一次2兆3400億、第二次2兆3200億と、とても思い負担です。が、イタリアやスペインまで負担しているという恐ろしい状況です。つまり、財政危機から他人を救うために、財政危機に陥るユーロ圏の人々がいるのです。
しかし、ドイツにはこういうことをやらなければならない状況がありました。それは、歴史を振り返ってみるとわかります。
1952年 ECSC(石炭鉄鋼共同体)発足
1967年 ECで、関税同盟などに発展
それを経済強化するために、
1993年 EU発足(12カ国)
単一通貨ユーロの創設を明記
1999年 11カ国でスタート(現17カ国)
では、なぜ単一通貨を造ろうとしたのか?
為替リスクをなくすため
両替を減らすため・・・色々ありますが。
①ドルに対抗する通貨を作るため
②統一ドイツを封じ込めるため でした。
ベルリンの壁が崩壊し、ドイツが統一を機に東欧へ勢力拡大しないか、ヨーロッパの国が恐れたことが、ユーロ導入の最大の要因でした。
もし、統一ドイツが出現することがなれば、今でもユーロは誕生していなかったのかもしれません。
しかし、当時はまだ、ドイツに対するアレルギーが強く残っていました。経済的理由からではなく、政治的理由だったのです。
経済的な条件が整っていないのにやったので、今のような問題が起きたのです。
70年前の悲劇・・・ナチスドイツはギリシャにも侵攻しました。30万以上の犠牲者を出しました。ドイツがギリシャに支援を惜しまない理由は、そういった消えない罪の意識からでした。
でも、悪夢から66年、ドイツの若者達はあの戦争を知りません。
2001年 ギリシャがユーロに加盟したことで、通貨の信用が格段に上がります。
ドラクマの国債の金利は13~14%でしたが、ユーロの国債の金利は3~4%だったのです。低い金利で借金ができるようになりました。
ギリシャはアテネオリンピックを1兆円を超える借金で開催しました。これは、ユーロの信頼のおかげです。あれから7年・・・借金まみれの国が残ったのでした。
考え方がまるで違う者同士が、同じユーロを使うなんて、本当は無理なのかも知れません・・・。
未来予測は・・・。
「単一ユーロ消滅」です。
政治の都合だけで単一通貨に突っ切った、それに対する経済の側からの大いなる襲撃がどんどん高じてきて、どう見ても続かないところに来ているのです。
そうなると、世界中がリーマンショックの比ではなくなるでしょう。大混乱に陥る可能性があります。
ユーロの消滅をどうしても回避したいなら・・・
ユーロ圏をメジャー・マイナーの二つに分けることです。
調子が悪くなった人はマイナーリーグに行って、調整し、また戻ってくる。こうするならば、ユーロ消滅を回避できるかもしれません。
経済って難しいです・・・。(TmT)
いつも書いてしまうのですが、やはり、勝てば官軍でしょうか?
いつも日本の戦争責任と比較する時、ドイツは沢山の賠償金を払っている!!って、言っているように思いましたが、それは私の勘違いでしょうか?
でも、歴史は勝者の歴史。今は、連合軍(国際連合だし)の作った社会だから、彼らの歴史なのでしょう。やっぱり日本は敗者か・・・。でも、勝者になるためには戦争が必要なのなら、敗者で十分ですよね。
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10月19日、ギリシャの首都アテネに全国の労働者が集まりました。集めたのは、ギリシャ最大の労働組合・ギリシャ公務員組合連合の事務局長・イリアス・イリオプロスの呼びかけによるものでした。
巨額の財政赤字に苦しむギリシャ。国際社会は、多額の資金援助を申し出ましたが、ギリシャは大規模な労働者のリストラを要求されていました。
反発した人が、国会議事堂に集結、ギリシャ史上最大の50万人に膨れ上がりました。48時間に及ぶデモは、暴動という最悪の結果に終わりました。
ギリシャの混乱は、ヨーロッパ全土に波及し、そしてそれは世界へと・・・。
このギリシャを資金面で支え続けているのは、ドイツですが、何かにつけて対立しています。その激しい対立の影には、ヒトラーの姿が。。。?
そう、今、ヨーロッパの混乱を複雑にしているのは、ドイツがギリシャにお金を貸しているからなのです。この対照的な位置づけにある二大主役にスポットをあてます。
まず、国力には桁違いの差がありました。2人はアリとキリギリスの関係でした。そのキリギリスの実態とは?
驚きの実態として、医療保険を騙し取っている人々がいます。小さな島をモデルにすると、これは事実で、不正受給者は島民3万人のうち607人、月にしてひとり7万6千円を受給しています。
この市民の不正が、国を圧迫しているのです。
次に、公務員天国です。100万人、これは労働者の25%に当たります。
ちなみに、電話局の給与明細は・・・
基本給17万1千円。以外に、30項目の手当がつき、計、38万2千円。これは、民間企業の平均給与の3.5倍に当たります。この手当てには、バスのエンジンをかけただけで手当てとか、子供の塾代を出すところもありました。携帯は使いたい放題は当たり前でした。
EU,IMFからの支援条件は・・・。
給与の削減・賞与の廃止
年金受給の削減
3万人を1年以内に削減
でした。これには警察官のデモまでできる始末。
ギリシャの債務残高は、
3300億ユーロ(約35兆円)これは、対GDP比157,7%になります。
ギリシャへの金融支援(EU.IMF)は
第一次支援策 1100億ユーロ(約12兆円)
第二次支援策 1590億ユーロ(約17兆円)を追加しました。
このうち国別負担は・・・
ドイツ 約28%
フランス 約21%
イタリア 約18%
スペイン 約12%
ドイツは、第一次2兆3400億、第二次2兆3200億と、とても思い負担です。が、イタリアやスペインまで負担しているという恐ろしい状況です。つまり、財政危機から他人を救うために、財政危機に陥るユーロ圏の人々がいるのです。
しかし、ドイツにはこういうことをやらなければならない状況がありました。それは、歴史を振り返ってみるとわかります。
1952年 ECSC(石炭鉄鋼共同体)発足
1967年 ECで、関税同盟などに発展
それを経済強化するために、
1993年 EU発足(12カ国)
単一通貨ユーロの創設を明記
1999年 11カ国でスタート(現17カ国)
では、なぜ単一通貨を造ろうとしたのか?
為替リスクをなくすため
両替を減らすため・・・色々ありますが。
①ドルに対抗する通貨を作るため
②統一ドイツを封じ込めるため でした。
ベルリンの壁が崩壊し、ドイツが統一を機に東欧へ勢力拡大しないか、ヨーロッパの国が恐れたことが、ユーロ導入の最大の要因でした。
もし、統一ドイツが出現することがなれば、今でもユーロは誕生していなかったのかもしれません。
しかし、当時はまだ、ドイツに対するアレルギーが強く残っていました。経済的理由からではなく、政治的理由だったのです。
経済的な条件が整っていないのにやったので、今のような問題が起きたのです。
70年前の悲劇・・・ナチスドイツはギリシャにも侵攻しました。30万以上の犠牲者を出しました。ドイツがギリシャに支援を惜しまない理由は、そういった消えない罪の意識からでした。
でも、悪夢から66年、ドイツの若者達はあの戦争を知りません。
2001年 ギリシャがユーロに加盟したことで、通貨の信用が格段に上がります。
ドラクマの国債の金利は13~14%でしたが、ユーロの国債の金利は3~4%だったのです。低い金利で借金ができるようになりました。
ギリシャはアテネオリンピックを1兆円を超える借金で開催しました。これは、ユーロの信頼のおかげです。あれから7年・・・借金まみれの国が残ったのでした。
考え方がまるで違う者同士が、同じユーロを使うなんて、本当は無理なのかも知れません・・・。
未来予測は・・・。
「単一ユーロ消滅」です。
政治の都合だけで単一通貨に突っ切った、それに対する経済の側からの大いなる襲撃がどんどん高じてきて、どう見ても続かないところに来ているのです。
そうなると、世界中がリーマンショックの比ではなくなるでしょう。大混乱に陥る可能性があります。
ユーロの消滅をどうしても回避したいなら・・・
ユーロ圏をメジャー・マイナーの二つに分けることです。
調子が悪くなった人はマイナーリーグに行って、調整し、また戻ってくる。こうするならば、ユーロ消滅を回避できるかもしれません。
経済って難しいです・・・。(TmT)
いつも書いてしまうのですが、やはり、勝てば官軍でしょうか?
いつも日本の戦争責任と比較する時、ドイツは沢山の賠償金を払っている!!って、言っているように思いましたが、それは私の勘違いでしょうか?
でも、歴史は勝者の歴史。今は、連合軍(国際連合だし)の作った社会だから、彼らの歴史なのでしょう。やっぱり日本は敗者か・・・。でも、勝者になるためには戦争が必要なのなら、敗者で十分ですよね。
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