斎宮―伊勢斎王たちの生きた古代史 (中公新書)

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皇女の結婚③娟子内親王
斎王としての役割を担う皇女・・・娟子内親王もその一人・・・。
娟子は平安時代中期に後朱雀天皇の第2皇女として生まれました。
斎王に任命されたのは、5歳の時。。。
同じ時期に、姉の良子が伊勢神宮の斎王に、娟子は加茂神社の斎王に任じられます。
神に仕える身として、その務めを果たしていくこととなります。
そして、14歳の時、父が崩御したため、その任を解かれることに・・・。
斎王を務めた後の皇女は、独身として過ごすか、天皇が相手を決めるかが決まりでした。
しかし・・・娟子内親王は、許されぬ恋を・・・
14歳で斎王の任務を解かれた娟子は、都にあった姪の屋敷に移り住みました。
「栄花物語」には・・・お姿も大変美しいと書かれています。
大人びたそして繊細な美しさを持つ女性となった娟子は、ある人に思いを寄せていました。
その人とは、栄華を極めた藤原道長を祖父に持つエリート貴族・源俊房でした。
二人は、娟子に仕える女官を通じて、文や和歌を書いた扇のやり取りを・・・交際を開始。
やがて、二人の間は親密に・・・。
俊房は、血筋、家柄共に申し分のない人物でしたが、皇女である娟子は自分で相手を決めることができず、二人は忍ぶ仲のまま・・・噂は朝廷内に・・・。
これに激怒したのが娟子の弟で次期天皇候補の尊仁親王でした。
尊仁親王が激怒したのは、皇女であること、弟・尊仁親王の承諾を得ていなかったことです。
このままでは、愛する俊房の命もあぶないかも・・・??
命の家を飛び出した娟子は、俊房の館に・・・押しかけ女房となるのです。
平安時代末期の歴史書「今鑑」には・・・
二人が協力してこの事件を企てなのではないか?と言われています。
皇女らしからぬ行いに、娟子は後に「狂斎院」と呼ばれることに・・・。
この時俊房は、謹慎を命じられますが、娟子は動じることなく、邸から動きませんでした。
時がたち・・・その強い思いに折れた弟・尊仁親王は、娟子が、皇族を離れるという条件で二人の結婚を認めたのでした。
自らの愛を貫き通した娟子は、正式に俊房の妻となり、末永く幸せに暮らしました。


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