素敵な夢へと誘ってくれる童話・・・お姫様、王子様、不思議な魔法・・・そしてハッピーエンド・・・!!
と、思っていませんか?
甘くて優しい夢の裏側に隠れているモノが本当にあった悪夢だとしたら・・・??

ドイツ・・・ハーメルンの笛吹き男伝説・・・!!

ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界 (ちくま文庫)

新品価格
¥821から
(2019/6/6 06:49時点)



ハーメルンの笛吹き男・・・それはハーメルンという町を舞台にした物語です。
事件が起きたのは、1284年のある日・・・
ネズミがたくさん増えて、人々は困り果てていました。
そこにふらりと現れた旅の男・・・色とりどりの色の服を着たその男・・

「金をもらえるならネズミを退治してみせよう」

困っていた町の人は、不思議な男にお金を払うと約束し、お願いします。
男は笛を取り出すと・・・笛の音に誘われ、町中のネズミがついて行きました。
笛吹き男は、ネズミたちを川へ連れて行くと、一匹残らず溺れ死にさせました。
ところが町の人々は・・・

「お前は笛を吹いただけじゃないか?」

と、お金をくれませんでした。
笛吹き男は怒って姿を消しました。

笛の音に誘われ、町中の子が出て来ました。
その数、130人・・・!!
再び現れた笛吹き男は子供たちを町の外へ連れて行くと、山へと向かい、姿を消してしまいました。
親たちは嘆き悲しみます。
けれど、子供は二度と帰ってきませんでした。

ハーメルンの笛吹き男・・・これは、グリム兄弟の「ドイツ伝説集」に納められた物語です。
人びとが語り継ぎ、グリムが書き起こした伝説・・・
これは、本当に起きた事件が元になっています。
実際に、130人もの子供が忽然と消えた・・・??

ハーメルンは、かつて外敵から町を守る城壁で囲われ、教会の教えのもと人びとは暮らしてきました。
町には、子供失踪事件の傷跡が数多く残っています。
舞楽禁制通り・・・子供たちが笛に誘われ姿を消した道が・・・700年経った今でも、ダンスや音楽は禁じられています。
事件の重大さは、町の公式文書からもうかがえます。
15世紀から書かれてきた「法書」・・・そこには、当時のハーメルンの法律や取引について書かれています。
文書の日付の描き方は・・・”子供たちの失踪から283年・・・”失踪から年代数え直し・・・未来をリセットさせるほどの大事件でした。

伝説はまさしく謎だらけ・・・
余所者がハーメルンに来て130人もの子供たちをさらった・・・その点は、多数の歴史的文書で裏付けられた事実です。
1936年、ヒトラーが権勢をふるっていた時代に、ハーメルンの謎を解き明かす決定的な資料が発見されました。
北ドイツ・リューネブルクで・・・
リューネブルクの手書本(1430~50年)・・・事件の文字資料としては最古
事件からおよそ150年後に修道士が書いたもので、資料としては最も古いものです。

そこには、1284年の「ヨハネとパウロ」の日の出来事である
30歳ぐらいの若い男が、橋を渡り待ちに入ってきた
男は奇妙な形の銀の笛を持ち、町じゅうに吹き鳴らした
すると、笛の音を聞いた子供たち130人は、男に従って処刑場の辺りまで行き、そこで姿を消してしまった

この最古の話には、ネズミの話は出て来ません。
子供が消えたのは「処刑場のあたり」・・・
死を案じさせるかのような記述です。
確かに、失踪の原因については、「子供達が死んだ」とする説が多いのですが・・・
戦争に駆り出され無残にも全滅した戦死説・・・
城の外で、野獣に食い殺された野獣説・・・
死ぬまで踊り続ける舞踏病説・・・
ネズミを媒介とし、ヨーロッパ人口の半分ほどを殺した黒死病・・・ペスト説
命を奪う戦争や災害伝染病など・・・いずれの説も、城壁の中で生きる人々が外で蠢く死神をそれだけ恐れていたか・・・??を示しています。

町の中心にあるマルクト教会・・・
ここに子供達の「処刑場」のヒントがあります。

hue
かつて飾られていたステンドグラスを模写した絵(1592)
・・・カラフルの服の笛吹き男・・・このような放浪者は、特殊な技能や情報で重宝される一方、余所者として蔑まれました。

ハーメルンの城壁・・・上の門から出ていく子供達・・・先の山には確かに処刑場が・・・!!

絞首刑でぶら下がる死体と、車輪らしきものが・・・
車輪は・・・車輪刑と言ってキリスト教以前の時代侵攻に由来しています。
罪人の手足の骨を砕き、車輪に縛り放置するもので、神への生贄です。


処刑台の横・・・笛吹き男が進む先には、不気味に口を広げた地獄のような裂け目が・・・
この裂け目の中に子供たちは連れていかれたのか・・・??

この裂け目は実在していました。
隣町コッペンブリュッゲにあるイート山・・・
そこに子供たちが笛吹き男と一緒に入り込んだと伝わっています。
「悪魔のキッチン」という洞窟があるのです。
この悪魔のキッチンで子供たちに何が起きたのでしょうか?

ハーメルンで怒った130人児童失踪事件・・・子供たちはなぜ、どこに消えたのでしょうか?
事件の絵に描かれた黒々とした謎の裂け目・・・かつて洞窟だった「悪魔のキッチン」に笛吹き男と子供たちが入っていきました。
上から次々と石が落とされ・・・彼らはこの地域の領主の部下たちでした。
笛吹き男と子供たちは生き埋め・・・全員殺されたというのです。
「悪魔のキッチン」では、領主のシュピーゲルベルク一家によって、大勢が殺されたと伝えられています。
原因はここイート山にまつわる古くからの伝説です。

このヤマハ、キリスト教が入る以前からの土着の古代信仰の祝祭・聖なる場所でした。
古代の神々ブーダン(北欧ではオーディーン・戦争と死の神)・・・
土着信仰を持つ笛吹き男は、ハーメルンの子供たちを音楽で誘い出し、いにしえの神々を称える祝祭を行ったのでは・・・??
しかし、祝祭は性行為が伴い、羽目を外し、乱れ騒ぎ・・・カトリック教会が許すわけがありません。
土着の古代宗教は邪教である・・・
邪教の信者と見なされた子供たちは、笛吹き男と一緒に領主に生き埋めにされた・・・これが笛吹き男の真相・・・??

子供達は意図的に殺されたのか??
これほどの人数を跡形もなく消えさせるには、殺害しか説明がつかない??
もうひとつは、カトリック異端審問説です。
若者たちは、「異端者」として疑われたとき、大人たちは・・・??
自ら若者たちを殺害し、教会から町全体が疑われないようにしました。
そして、自分達が殺害したことをかくすために、後世「笛吹き男の伝説」をでっち上げたのです。

近年有力なのは・・・別の形の中世ヨーロッパの宿命に巻き込まれたという説です。
ドイツ、ポーランドに若者たちが移住させられた東方移民説です。
移民説の重要なヒントは似た地名です。
ハーメルンの傍に「ハーメルンシュプリンゲ」という地名があり、300キロ離れた土地には「ハンメルシュプリング」があります。
これ以外にも、ハーメルンの近くに「エベルシュタイン」とポーランドの「エベルシュタイン」、「シュピーゲルベルク」と「シュピーゲルベルク」、「ヒンデンブルク」が3カ所・・・これらは、ハーメルンから移住した人たちがつけたのでは??と言われています。
中世、城壁と城郭に守られた都市では限られた人口しか暮らすことができない・・・
そこで人口が増えると、長男以外は出ていかざるを得ない宿命だったのです。
狭く閉鎖的な城郭都市・・・若者は、広い世界への憧れの一方、危険かもしれない新天地移住を望むとは限らない・・・。
そこで、活躍したのはロカトール・・・移民請負人です。
ロカトールは甘い言葉で誘い、豊かな生活を夢見させ若者を連れ出したという・・・
笛吹き男は、このロカトールだったのでは・・・??

若者たちは騙されて連れ出された説
最大の理由は”聖地巡礼”。
「エルサレムに行くんだ!!」ということであれば、集団で移動することは十分にあり得ました。
集団妄想にかかりやすい時代背景にあったのです。
聖地巡礼・・・遥か彼方の聖地に行けば、永遠の平和を手にすることができるとして大勢の人々が故郷を捨てて行った巡礼・・・特に、当時、少年十字軍という熱狂的な巡礼集団は、各地の若者の憧れの的・・・
笛吹き男から聖地巡礼でエルサレムに行くと誘われ、実際は当方の見知らぬ植民地に連れていかれ、何らかの理由で消息不明になったのでは・・・??

親たちも集団的な妄想に救いを求めました。
かつてのハーメルンの城門の一部・・・ラテン語の碑文に刻まれている笛吹き男の正体は・・・マグス・・・魔王であったと。。。
悪魔が子供たちをさらっていった・・・と思い込んだ・・・
それが、残された親たちの集団妄想だったのです。
記録に残して事件を語り継ぐことしか解決のしようがなかったのです。

ハーメルンの笛吹き男・・・この奇妙な伝説の中には、中世ドイツの人々が生きた辛く厳しい事実が詰め込まれているのです。

本当はエロいグリム童話 レッド・スウォード

新品価格
¥400から
(2019/6/6 06:46時点)



伝説を収集したのがグリム兄弟です。
白雪姫、赤ずきん、ブレーメンの音楽隊など童話も収集します。
そんなグリム兄弟とは・・・??
この「グリム童話」子供向けのおとぎ話とはずいぶんと違って怖い闇を秘めています。
グリム童話・・・その正式な名前は「子供と家庭のメルヒェン集」です。1812年にドイツで出版されました。
メルヒェンとは、もともと素朴な夢物語というよりは”ちょっとした噂”や”噂話”という意味です。
メルヒェン・・・民衆の口伝の物語を集めて発表したグリム兄弟・・・兄・ヤーコプと弟・ヴィルヘルムは、共に一流大学で教鞭をとった雄弁な言語学者でした。
そんな学者兄弟が大学とは縁遠い、民衆の口頭伝承収集の目的には高い志がありました。
グリム兄弟が活躍した19世紀初頭・・・ドイツはナポレオンに制圧され小国に分裂していました。
その各地の民間伝承の研究には、祖国統一の願いが込められていたのです。
ドイツは国民国家として統一しようということで、国民意識の形勢という点でも、昔話、神話や伝説を通して共通の民族意識を持とうという時代だったのです。
そんな時代にメルヘンを収集したのです。
ところが民間伝承の中には、子供と家庭にいかがなものかという話も・・・

白雪姫 (グリム童話)

新品価格
¥1,620から
(2019/6/6 06:48時点)



「ねずの木の話」・・・継母が前妻の子を箱に挟んで・・・首を刎ねられ・・・死体を刻んで窯の中でスープにしたら・・・で何も知らない父親はすべて平らげたとさ・

「豚の解体ごっこの話」・・・豚の解体ごっこをした子供達・・・本当に喉を小刀で切ったとさ。

実はこれは実際に起きた事件であり、気をつけるべき教訓として伝える必要があったのです。
未曽有の出来事、猟奇的な事件・・・おぞましいような事件は語り継がれていきます。
”メルヘンは本当は怖い”のではなく、”怖い事件を伝えているのがメルヘン”なのです。

グリム童話では・・・??
「ヘンゼルとグレーテルの真実」
森を彷徨ったヘンゼルとグレーテルは、お菓子の家を見つけます。
二人が夢中でお菓子を食べていると、中からヨボヨボのおばあさんが・・・
「遠慮なくお入り
 おばあさんのところにおいで」
おばあさんは優しいことに、食事やお菓子をくれ、夜には温かいベッドに寝かせてくれました。
ところが・・・おばあさんの正体は悪い魔女だったのです。
魔女はヘンゼルを閉じ込めると、グレーテルに
「兄さんを食べてやるからお前は食事を作れ」
と言ってこき使いました。
そこでグレーテルは魔女に、パンを焼くので火加減のお手本を見せてと頼みます。
魔女がパン窯に入ると・・・後ろからドーン!!
グレーテルが魔女を窯に閉じ込めたので、魔女は焼け死んでしまいました。
二人は魔女にの家で宝物を見つけると、ポケットにたくさん詰め込んで森の外のお家へ・・・
お金持ちになって家族と幸せに暮らしたのです。

勇気とハッピーエンドのお話しですが・・・?

本当は・・・??
物語の幕開けは・・・貧しい一家が食べ物に困ったところから始まります。
継母の恐ろしい言葉からすべては始まりました。
「子供達を森へ置いてけぼりにしましょうよ!!
 そうでもしなきゃ、私たち、とても助かりっこないわ!!」
ヘンゼルとグレーテルは親に捨てられていたのです。
14世紀から15世紀・・・大飢饉が何度もヨーロッパを襲いました。
相次ぐ異常気象で作物は不足、価格が高騰します。
貧しい者は次々と飢え死にしていきます。
ヘンゼルとグレーテルも自分達だけでも助かろうという親たちによって口減らしにされたのです。
中世ヨーロッパの森は、口減らしで捨てられた者や病で町を追われた者など、社会の犠牲者たちが身をひそめる場所でした。

森の奥の魔女とは・・・??
姥捨て・・・食糧難の時に子供たちが捨てられる・・・それ以上にお年寄りがターゲットになっていました。
働けなくなって食べるだけ・・・そういうお年寄りが森に捨てられたのです。
そもそも当時の魔女を語るうえで忘れてはならないのが魔女狩りです。
悪魔と契約し、みなを苦しめる魔女・・・その実態は、地域社会で目をつけられた人々に対する冤罪です。
魔女として殺された人は、ヨーロッパ全体で10万人に及んだといいます。
ヘンゼルとグレーテルも魔女狩りから森に逃れてきた人という可能性も・・・??

そもそも、口減らしとして親に捨てられたヘンゼルとグレーテル。
ところが二人が盛で生き延び宝物を持ち帰ると、親は手のひらを返したように捨てた二人を歓迎する・・・
宝物を持ち帰ったことで許されたのです。
これが実際に起きた事件だとすると・・・
森の中で出来事を勝たれえるのは生還者の二人だけ。。。
宝物を悪い魔女と語ったのもこの二人。
もしかすると、森で知り合った親切なおばあさんを殺し、財産を奪い、正当化する為に「魔女」と語ったのか?

青少年がお年寄りの命を奪って財物を奪って帰ってきた・・・
それは罪に問われても仕方がないことです。
しかし、「あのお年寄りは魔女だった」となると・・・
「魔女だったら命を奪ってもいいし、財物を奪ってきてもいいだろう」
そういった社会風潮の中で、二人の青少年は罪に問われることはなく、末永く幸せに暮らしたという・・・
事件です。
居場所を失くした者たちが、生きるために殺し合う森・・・
人間社会が弱者を追い込む闇だったのです。

グリム童話全集―子どもと家庭のむかし話

新品価格
¥3,888から
(2019/6/6 06:51時点)



シンデレラ・・・
それはベルサイユ宮殿を作った国王に仕えた17世紀フランスの宮廷詩人シャルル・ペローの作品が元になっています。
この作品を描いたペローは、フランス貴族の子どもたちの教育を考慮し、説話に脚色を加えています。
どんなに苦しくても、我慢していればいつか王様たちが助けてくれるというフランス貴族らしい生き方です。

しかし、100年以上後に作られたんグリム版は、全く違う生き方です。
まるで現代のサスペンスドラマのように、遺産相続で知恵を発揮!!恋の駆け引きは体力勝負!!幸せな結婚は策略で掴む!!女性の痛快逆転劇だったのです。

人間関係は・・・そもそもシンデレラは金持ちの娘・・・しかし、実母が死ぬと悲劇の人生まっしぐら!!
母から受け継ぐ遺産は成長するまで父親預かり・・・お屋敷のっとりの継母と義姉たち・・・
しかし、グリム版のシンデレラは、運命に黙って従う女ではありませんでした。
妖精など他人の力を借りることなく、自分の力で復活を目指します。

ポイント①妖精が出てこない!!
ほしいのは「ハシバミの若枝」
グリム版の最初のシーンでプレゼントを買ってきた父親・・・シンデレラには「ハシバミの若枝」を・・・。
これこそ、彼女が望んだものでした。
ハシバミの枝を実の母の墓に植えると・・・みるみる大きな木となります。
「ハシバミの木よ、私はドレスが欲しいの・・・!!」
すると、鳩が木に飛んできて、金銀のドレスと金の靴を落とします。
それは、妖精の魔法とは違い、リアルなドレスの現物です。
このハシバミの木には重要な意味があります。
ハシバミの木の枝は、不動産の譲渡行為の際に使われるものです。
木の枝を手渡す行為は、財産分与を意味するのです。
その木の枝土に挿し木をした・・・これが譲渡行為が完了したことを意味します。
法律的な象徴行為なのです。

当時のドイツの慣習では、母の遺産は娘が受けついていました。
ハシバミの若枝をもらうことは、母の遺産を父親から受け取ること・・・若枝が大きな木になることはそれが増えること・・・。
シンデレラは、継母に知られることなく財産を殖やし、ドレスを買ったのです。
お金持ちに復帰したことを意味するのです。

ポイント② 
恋の駆け引きは強靭な肉体勝負
グリム版の特徴は、豪華なドレスと服で、3回も舞踏会に行っています。
一目ぼれした王子様は、シンデレラが誰か知りたがり・・・お城から逃げ出したシンデレラは見事なスピードで走り去り、家の鳩小屋に飛び込んで隠れます。
二度目は木に飛び移り身をかくします。
当時王族の結婚は、丈夫で健康な体である事が子孫を残すための大事な条件でした。
シンデレラは王子様に健康とたくましさを見せつけたのです。
しかも王子様の想いに応えずに逃げることも重大な戦略でした。

ポイント③
親をも黙らせる決定的証拠
舞踏会3日目・・・最後の日なのにシンデレラは素性を明かそうとはしません。
またも逃げ出すシンデレラ・・・王子も黙ってはいません。
階段に粘つくタールを塗り、娘の小さな金の靴をGET!!
そして以前娘が逃げ込んだ屋敷に金の靴を持ってやってきました。

「この靴がぴったり合う娘がここにいるはずだ」

「それはきっとうちの娘ですわ」

継母は、娘たちに靴を履かせるものの履けません・・・

「この家にもう一人娘がいるはずだ!!」

「おりますが、むさくるしい娘です。」

あくまでも邪魔をする継母・・・
当時ドイツの富裕層では、子供の結婚相手は親が決めていました。
自分の意志を縛る慣習を打破するため、シンデレラはこのタイミングを待っていたのです。
どんなに親が反対しようと大勢の人の前で決定的証拠である靴を履く・・・。
靴を履かせる行為は、ゲルマン世界の慣習のなかで婚約の成立を意味します。
若い娘が親の反対を押し切った常識破りの大事件が民間伝承となったのです。

ペロー版では、華やかな貴族社会での生き方を示す物語・・・グリム版は、運命に立ち向かう女性・・・当時のドイツに求められた物語でした。
当時ドイツは小国分率で、ナポレオンに占領されていました。
グリム兄弟は、占領下で苦労して「何とか独立を」と考えていました。
その想いがグリムの「灰かぶり(シンデレラ)」には色こく表れています。
どんな状況に置かれても、それを乗り越えていく能動的な女性が求められたのです。

人びとが記憶し伝える物語・・・それぞれの土地と人間を映す鏡なのです。



↓ランキングに参加しています。
↓応援してくれると嬉しいです。
にほんブログ村 歴史ブログ 歴史の豆知識へ
にほんブログ村

戦国時代ランキング

グリム童話集 5冊セット (岩波文庫)

新品価格
¥4,644から
(2019/6/6 06:45時点)

本当は恐ろしいグリム童話 (WANIBUNKO)

新品価格
¥617から
(2019/6/6 06:46時点)