結婚式にクリスマス、イースター・・・キリスト教から来たものがたくさんあります。
世界一の発行部数を誇り、世界で一番読まれている本・・・それは聖書です。
日本人にとってはあまりなじみはないですが、有名な物語もたくさんあります。
”アダムとイブ””ノアの箱舟””バベルの塔”・・・教会での結婚式、クリスマス・・・私たちの生活には聖書から来たものが溢れています。
しかし、中には勘違いも・・・ヒューマンドラマもたくさんあります。

クリスマスはイエス様が生れた日ではありません。
聖書にはイエスの誕生日は書かれていないのです。
正確にはイエスの誕生日は不明!!
ではどうして12月25日??
もともとこの日は、ローマで最大の祭りの日でした。
そして、キリスト教がローマの国教となった時・・・

「どうせイエス様の誕生日がいつかわかってないんだから、この日にお祝いすることにしないか?」
「それいいね!!イエス様、おめでとう!!」

ローマ最大の祭りのついでに誕生日が決まったのです。
なので、教会は12月25日を「イエス様の降誕を記念する日」としています。

さらに・・・キリストとは苗字ではなく、キリスト=救世主という意味です。
イエスの時代苗字はなく、イエスは”太郎”のようによくある名前でした。
人びとは頭に出身地などをつけて区別していました。
ナザレで生まれたので、ナザレのイエスと呼ばれていました。

アダムとイブの食べた禁断の果実はリンゴではありません。
アダムとイブは、禁断の果実を食べたことで、楽園を追放され、羞恥心などの苦しみを与えられます。
この時、イブが果実を2個食べたので乳房ができ、アダムが1個食べたので喉仏ができたとされています。
ちなみに英語で喉仏の事をAdam's appleと言いますが・・・聖書には禁断の果実がリンゴとは書かれていないのです。
ではどうしてリンゴと言われるようになったのでしょうか?
当時使われていたラテン語で、リンゴ=malus(マリュス)=邪悪という意味がありました。
この二つのキーワードから禁断の果実がリンゴという説が定着したのです。
ちなみに、リンゴ以外にはザクロ、ブドウ、イチジク、ナシが考えられています。

イエスの絵画は多く、そのほとんどが端正な顔立ちです。
しかし・・・聖書にはこう書かれています。
「私たちが看取れるような姿もなく、輝きもなく、私たちが慕うような見栄えもない」と書かれています。
そして、イエスは周りから”大飯喰らいの大酒飲みだ”と悪口を言われていました。

聖書に書かれているイエスの奇跡・・・
・知人の結婚式で水をワインに変えた
・嵐の中、船の上から「沈まれ」と命じ、嵐を止めた
・5つのパンと2匹の魚を増やし、5千人に振る舞う
・18年間病気で腰が曲がった人を治療した

そして・・・イエスは弟子のひとりに裏切られ、翌日処刑されることをも予言します。
最後の晩餐・・・
「この中に私を裏切るものがいる」と予言します。
誰も信じませんでしたが、実は弟子のユダが裏切ります。

最後の晩餐の後、3人の弟子を連れて近くの森に・・・
そして・・・
「私は明日、処刑される
 これから最後の祈りを捧げて来る
 その間、ここで起きて待っていなさい」
そう言い残し、イエスは茂みの奥へ祈りに・・・

「神よ、私は死にたくありません
 どうかわたしを助けてください」

イエスでさえ、死という現実を前に、恐れ震え、本気で嫌がっていました。
祈りを終え弟子たちのもとへ・・・すると、弟子たちは居眠りをしていました。

「あなた方は、わずか1時間も私と共に目を覚ましていられなかったのか?
 よいのだ・・・心は燃えていても、肉体は弱いものだ
 次は目を覚ましていなさい」

そしてイエスは再び祈りへ・・・

「神よ・・・私をお助け下さい」

そして2度目の祈りを終えて弟子たちの元へ戻ると・・・
またもや居眠りをしていました。
これを計3回繰り返し、最後の夜は更けていきました。

クリスマスはイエスの誕生日ではありません。
が・・・キリスト教徒にとってクリスマスより大事な日があります。
それは、イースター!!
イースターは「イエス最大の奇跡を祝う祭」です。
その奇跡とは、イエスの復活です。
死んだはずのイエス・・・しかし、その3日後、嘆き悲しむ弟子たちの前に現れました。
そしてイエスはこう言います。
「おはよう」
信者数20億人を誇るキリスト教・・・この最大の奇跡・・・「イエスの復活」が起きなければ、今のキリスト教はない・・・
その復活を祝うイースターこそが、最も重要な日なのです。 

鳩を飛ばす・・・
平和の象徴と呼ばれる鳩・・・その由来は、聖書の有名な「ノアの箱舟」です。
堕落した人間に神が激怒し、大洪水を起こすことを決意します。
真面目な人間のノアにだけ大洪水を伝え、ノアは巨大な箱舟を作るとそこにつがいの動物を乗せ、船の中でひたすら洪水がおさまるのを待ちました。
そして40日間の嵐の後、ノアは鳩を飛ばしました。
暫くして鳩が戻ってくると、口にオリーブの葉を加えていました。
ノアは、そのオリーブの葉で洪水が収まったことを知るのでした。
このエピソードから、鳩とオリーブの葉が平和の象徴となったのです。
国際平和を目的とする国際連合の旗にもオリーブの葉と鳩が使われています。
なので、オリンピックの開会式や結婚式などのお祝いの式典にも、鳩が使われるようになったのです。

アイドル・・・
アイドルという言葉も、聖書の中の言葉です。
アイドルの言葉の歴史は、旧約聖書に始まります。
アイドルとは神をかたどった偶像のことで、旧約聖書では偶像崇拝が禁止されています。
教会などでイエスの像などに拝んでいますが、イエスはあくまでも神の子です。
そのために、神を象った像は存在しません。
そして1950年代、アメリカでプレスリーやフランク・シナトラが登場すると、「熱狂的な人気を集めるポッと出の若者」という意味でアイドルという言葉が使われるようになりました。
日本では、和解人気者という意味だけが残り、次第に初々しい未完成のアイサ示唆を持つ存在を表す日本独特の「アイドル」を指すようになったのです。

日曜日のお休み・・・
旧約聖書には、神は6日間かけてて音痴を想像し、7日目に休んだと書かれています。
当時7日目は土曜日で、ユダヤ教は現在でも土曜日が休日です。
日曜日が休日となったのは、イエスが復活した日が日曜日だったからです。
日本では、江戸時代「1」と「6」のつく日がお休みでした。
4日働いて1日休んでいましたが、欧米との交易で不便が出てきたために、明治時代に日曜日が休日となったのです。

目からウロコという言葉・・・
その昔、キリスト教徒を迫害していたサウロという男がいました。
その男、神の怒りに触れて突然失明しました。
同じころ、神に忠実だったアナニヤという男に神のお告げが・・・。

「アナニヤよ・・・サウロというもののところに行き、目を治してやりなさい。」

そこでアナニヤはサウロのもとに行き、神の言う通りにすると・・・
なんとサウロの目からウロコのようなものが落ち、再び目が見えるようになったのです。

「見える!!神よ!!ありがとう!!」

そしてサウロは改心し、忠実な使途となったのです。

天使・・・聖書には、天使がたくさん登場しますが、どこにも羽が生えているとは書かれていません。
古い絵には、天使には羽が生えていません。


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