今からちょうど半世紀前に出版された1冊の本です。
そこには、当時の日本学術会議の内幕について刺激的な内容が書かれていました。
「日本学術協会はイデオロギー色の極めて強い勧告 申し入れ、声明を政府に対して行う
”白い巨塔”をもじって”赤い巨塔”と言われるほど・・・」
他にも、1950年代、吉田茂首相が
「政府の予算で運営されていながら政府批判ばかりやっている」
と、日本学術会議を民営化する構想を持ち出しています。
それから70年・・・10億円の運営費など見直す行政改革の対象に・・・
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時を経てなお、その存在が議論される日本学術会議・・・
戦後まもなく誕生したその組織の原点とは・・・??
71年前、日本学術会議が発足したのは、戦後間もない1949年でした。
マッカーサー率いるGHQによる日本占領下でした。
発足時の決意表明には、科学者の戦争へのかかわりについて「反省の言葉」が・・・
「我が国の科学者が、とりきたった態度について反省し、今後は科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映、浸透させることを目的とする」・・・発足時の決意表明
総理の所轄でありながら、政府から独立した立場となる日本学術会議は、過去10年で約300の提言を行ってきました。
特にその存在が注目されたのが、
「STAP細胞はあります!!」
2014年、STAP細胞の論文不正問題・・・日本学術会議は会見を行い、理化学研究所に早急な対策と改革を求めました。
「研究不正行為の背景、その原因の詳細な解明に及び腰ではないかと疑わざるを得ない」
当時、会長を務めていた東京大学の大西隆名誉教授は、日本学術会議は、私たちの生活に直結する功績を残しているといいます。
最近でいうと、マイクロプラスチック・・・
レジ袋を有料化してプラスチックの利用よく制ということに繋がってきています。
そこには、学術会議の提言があります。
国の科学技術立国というのを、学術の面から支えているのです。
一方で、過去の声明によって「研究辞退」になることも・・・
船を推進する燃費が10%下がるという研究・・・
2016年、北海道大学の研究チームが防衛装備庁「安全保障技術研究推進制度」に応募し、「船の抵抗を減らす研究」が採択されます。
しかし、その翌年、日本学術会議が・・・
「軍事的安全保障研究に関する声明」・・・研究成果は、鬨に科学者の意図を離れて軍事目的に転用され、使用されうるため、研究資金の出所等に関する慎重な判断が求められる
この声明がきっかけで、北大は研究費を辞退することになりました。
応募されたテーマを、学術会議が軍事研究と見なしたということだと思われます。
そういう制度でやっているにもかかわらず、学術会議が軍事研究を禁止する声明を発すること自体おかしいことです。
国民の生活に資する為に存在する日本学術会議・・・
学問の自由も叫ばれる中、日本学術会議のあるべき姿とは・・・??
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